カテゴリ: 北アルプス

2011年10月9日


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槍ヶ岳山荘早朝。富士山が見えた。今日も快晴!寒さはユルイ。

2日連続で18:00代に寝たのだから、嫌でも早起きになってしまう。
外に出ると、水平線様の向こうがオレンジ色に輝いていた。日の出には早すぎる。小屋の中でタバコを吸えないので、外で2本吸う。便意を催す。小屋泊まりの嫌な所は、便所の渋滞である。1回目はすんなり入れた。ユル腹のおいらは、食事前1回、食事後1回が日課である。圧力上昇は異常に早い。

朝飯を食い、外へ出て、再び2服。

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日の出だ。久々に見た。

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槍の穂が赤くなった写真を撮りたかったが、2回目の便意が・・・・。

便所は、案の定行列ができていた。

3たび外へでると、すでに完全に白んでいた。

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小屋の裏手に行くと、北アの深い山々が見えた。右奥に立山、その手前が野口五郎、その左に黒い水晶、さらに左に三俣蓮華、奥に薬師・・・。だと思う。

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もう一度、あの山々を歩きテーッ。でもテントは担げないのだ。左は黒部五郎、手前に双六、樅沢か?東スポ的な表現になってまうなぁ~。

今日は、下るだけ。だけど長い下りで嫌だねぇ~。

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ギクシャク下る。新しい冬靴の足首が当たって痛いのだ~。

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それにしてもいい天気だ。ハイトスさんに申し訳ない。これもハイトスさんと同じアングルだった。

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多くの人々に抜かれる。それでも道が良いのであっという間にグリーンバンド・モレーンの先端までやってきた。槍が小さくなりつつある。

次々に人々が登ってくる。老若男女、様々だ。山ガール様と思われる方々も多い。この方々が山ガール様であれば、やはり見るのははじめてだよな。彩りがカラフルなお方達だ。

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槍沢のU字谷。昨日の氷河公園分岐は近い。

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紅葉は大はずれだったが、秋の実はちゃんと成っている。

途中、便意を催す。槍沢ロッジで用を足す。

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横尾に降り立った。涸沢の圏谷が僅かに見えた。こちらも、紅葉は大不作のウワサが・・・。

徳沢で昼飯を食ったら、再び便意が・・・。便所を捜しまわる。

明神でも便意が・・・。クソッタレ!

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上高地着。

yamasanpoさん御夫妻は今頃どこを歩かれているのだろう。この快晴だもの、記事のアップが楽しみだ。

バスの行列に並ぶ。バスはどんどん来る。3台目に乗車。待ち時間は20分位か。

帰りは、中央道の渋滞を恐れ、長野道~上信道~関越道と繋いで帰った。結局渋滞にはまった。
幸い、渋滞中に便意は催さなかった。


快晴の槍の頂きに立ち、大いに満足した3日間だった。
しかし、紅葉当たり年の氷河公園へ行きたいという、欲望が渦巻いてしまったのだ。さらに北アの深い山々がおいらを呼んでいた。ような気がした。

山行日:2011.10.7~9
目的地:氷河公園、槍ヶ岳
コース:上高地(10:00)~横尾(12:30)~(13:50;泊)槍沢ロッジ(6:10)~天狗原分岐(7:50)~氷河公園(8:30)~稜線(10:30)~南岳(10:50)~中岳(12:40)~大喰岳(13:20)~槍ヶ岳山荘(14:10)~槍ヶ岳(14:50)~(15:50;泊)槍ヶ岳山荘(6:30)~殺生(6:50)~槍沢ロッジ(9:10)~横尾(10:30)~上高地(13:10)


10月7日は休みが決まっていた。3連休前の休日で、4連休。ムフフフッ・・・。年初から、この日に槍ヶ岳に行こうと決めていた。
槍ヶ岳には2回登っている。1回目は燕岳からの縦走。2回目は薬師岳からの縦走。テントを担いでの最後のピークであったが、いずれも8月の冷たい雨に打たれての登頂だった。
晴れた日に槍ヶ岳の山頂に立ってみたい。最近になって、つくづく思うようになってしまったのだ。寄る年波のせいであろうか・・・。

10月7日
2日間、雨が降った。ネットを見ると槍に雪が降ったようだ。この時季の北アルプスで、何度か痛い目にあっている。しかたない、アイゼンをリュックに納めた。しかし、連休中の天気予報はこの上なく良い。三段染めか。ほくそ笑みを隠せないままに出発した。

平日というのに、上高地には人が多かった。登山届けに記入していると、係員がおいらの届出用紙を覗き込み、「昨晩、2900m以上で雪が積もったので、槍沢ロッジで山頂方面の事情を聞いてから行動するように」と厳しく言い含められた。
河童橋に大勢タムロしている。天気予報とは裏腹に穂高の稜線は雲に覆われていた。

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しかし、梓川の上流はまずまずの天気。

横尾にも大勢の人々がいた。大多数の人々は涸沢に向かうようだ。期待はずれの紅葉をみながら、槍沢ロッジ着。ロッジに泊まった。小屋前からは樹間越しに槍の穂先が見えた。雪は無いようだ。
ロッジでは、8人のスペースに5人が割り当てられた。超混雑と言う訳ではないが、そこそこの入れ込み状態のようだ。
ビールを飲みながら、隣りのオッサン二人組みから雪頭山という聞きなれない山を勧められた。いつか行ってみよう。
そして、早々と寝た。


10月8日
朝起きると、快晴である。氷河公園で、紅葉の逆さ槍を見る事も今回の重要事項である。快晴の槍山頂か、逆さ槍か。悩ましい問題であるが、逆さ槍を優先させた。当初の主目的と相反するねぇ~。
ハイトスさん御夫妻が、同じコースで先月槍に登られていたなぁ。

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槍沢ロッジより。槍の穂先が見える。ハイトスさんと同じアングルじゃぁないの。この後の写真も同じアングルが続出だった。

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朝の槍沢の道を行く。雪は見えんなぁ~。

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氷河公園分岐より、槍沢を横断すると再び槍ヶ岳が見えてくる。紅葉は、全く冴えんなぁ。

なんでも、早霜の影響で、葉がみな黒ずんでしまったそうだ。今年の北アの標高の高いところは、紅葉の大不作とのウワサが聞こえてきた。

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しかし、いい天気である。

黒い岩肌のピークの左側を登り、少し下ると氷河公園・天狗池が現れた。すでに人々がタムロしている。

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天狗池は、凍っていた。

天狗池の氷を先客が、必死で割っていた。氷に映った槍は濁ってしまうのだ。

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何枚か撮った。逆さ槍を撮ろうとすると、人影が入ったりしてなかなかうまく撮れん。まぁ、こんなもんでしょう。

とりあえず、満足して氷河公園を去る。雪田が現れたり、思いがけない急斜面が現れたりした。ルートを失ったりもした。雪が現れた。足元がおぼつかないが、アイゼンを着けるような状態では決してない。

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南岳に繋がる尾根に乗ると、北穂と前穂が見え出した。

殺生小屋がようやく下に見え出した。ヒュッテ大槍の赤い屋根も見える。この頃より、ナイスなオッサンと抜きつ・抜かれつの状態となる。このナイスなオツサンが、後でナイスなアシストをしてくれようとは・・・。

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そして、ようやく県境の尾根に飛び出した。

急に風が強くなった。やたらに寒い。野球帽から冬用の帽子に変えた。手袋もリュックからまさぐり出した。しかし、10月の3000mとしては、それ程の寒気では無く助かった。
とりあえず南岳に寄り道する。
南岳往復後、窪地を見つけ、ここで昼飯とした。あまり食が進まん。トン汁を食ってロールパン1個、コーヒーを飲んでお仕舞い。ナイスなオッサンが通り過ぎて行った。

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中岳山頂付近より。ピーク毎に休憩。ナイスのオッサンもピーク毎に休憩。

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大喰岳付近。ムムッ。怪しげな雲が。さっきまで見えていた笠ヶ岳はすでに雲の中。二頭を追ったが、裏目に出るのか・・・。

槍沢ロッジで、「全く雲の無い山は、絵にならん」と誰かが言っていたが、素人のおいらには、快晴が一番である。何とか持ってくれ~っ。悲痛な叫びである。この手の雲が出始めて、あっという間に乳白色の世界なんて、良くある事だから。

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槍の肩到着。おおっ、雲は去った。大勢の人々が槍の穂に取り付いている。

宿泊の手続きをし、早速槍ヶ岳山頂を目指した。

前を中高年の御夫婦が登っている。オッカサンは「足を置くところが無い」とか「手が届かない」などと言っている。オトッツァンが、そのたびごとにアドバイス。バテていたおいらは、全く気にならない。ゆっくり登り、楽チンで山頂に達した。

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山頂の祠。

ナイスなオッサンが「写真を撮りましょう」と言ってくれたが、丁重に断わった。

北ア北部の山々が、やや霞みがちだが見えた。笠ヶ岳には雲が。しかし、満足できた。前回とは、比べ物にならない。兎に角、槍の真上は快晴だった。

ルンゼ状からヘルメット姿のクライマー2名が登ってきた。別世界の御仁だ。

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槍ヶ岳から、穂高連峰。

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常念岳

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影槍。

これ以上を望んではいけないだろう。満足して、山頂を後にした。
槍の下山では、クダンの御夫婦が滞っていた。それ程人が多い訳ではないし、まぁ、仕方ないな。と思っていたら、例のクライマー氏がおいらのすぐ上でイラついていた。下でオッカサンがマゴついてるので、おいらはハシゴの中段でストップ。すると、おいらの手に激痛が走った。クライマーの野郎がおいらの手を踏み付けやがった。今日も手の親指が痛いヨ。クソッタレ。
なんやかんやと言いながらも無事穂先を降りた。

小屋で指定された区画で下着を替えていたら、ナイスなオッサンが「一服しませんか」と声をかけてきた。「タバコですか?」と聞き返すと「いえ、こっちですよ」と[一杯]のお誘い。嫌いではないので、一緒に談話室風の一角でビールを飲んだ。あれやこれやと、山の話をしていた。
ナイスなオッサンが茂倉岳の話をし出したところで、背中合わせの席から女性が話に加わった。隣には御主人が。この女性も良く山に行っている事がすぐに判った。女性は、鳥海山、朝日、飯豊の話をしていた。あれ~、もしかして、と思い、ご主人にどちらから来られたのか聞いた。水戸からとの事。恐る恐る「もしかして、yamasanpoさんではありませんか?」と聞いてしまった。ご主人の目が点になった。まさにyamasanpoさん御夫妻であった。名刺を頂いた。雲竜・友知らずの写真が刷られていた。日光の山の写真が使われていたので嬉しかった。
御夫妻は、一日で山頂に達したそうだ。明日は大キレット越えで奥穂まで行くという。スゲーパワーだなと思った。夕食のコールがあり、解散。その後は大きな小屋の事、チラリと姿を見ただけになってしまった。


なには、ともあれ、満足な一日であった。そして、ナイスなオッサンありがとう。

9/20仙人池ヒュッテの夜、同部屋だったのは3人のグループの方々だった。お二人は、このあたりに年に何回も来ていると言う精通者だった。お二人によると、今年の残雪量は平年並みとのこと。おいらが15年前に来たときの記憶では剣山荘を下るとすぐ雪渓になり、真砂沢ロッジの手前まで雪の上を歩けた。上部での雪渓の崩落はあったが、その他は安心して雪渓の真ん中を歩いたような?しかも、その時は10月に入っていてカチカチの氷だった。
お二人から、さらに、阿曽原への道が廃道になり新道ができたことを知らされた。ビックリ。なんでも「雲切新道」と言い、ハシゴ、ザイルの連続でとんでもない道との事。おいらの持っていた1994年度版の地図にはその道は無い。
3人組は剣沢を登り返し下山(?)するとの事。おいらは、予定通り阿曽原に下ってみよう。


9/21
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今日も朝から快晴。一瞬だけ山が赤く染まった。


さあ、下山だが、その前に池の平に寄らなければ。
安売りのリンゴジュース200円をポケットに入れ、空身で出発。


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仙人峠手前を行く。


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仙人峠を越えるとチンネが板状に見えてくる。


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チンネが高らかに。この中にクレオパトラの唇が含まれている。とてもクレオパトラの唇には見えません。


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池の平を下り、平の池に行った。まだ、陽が射してこない。残念。


いつまでも居たいのだが持ってきたリンゴジュースを飲み、平の池を去る。



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さようなら。もう二度と見られないかもしれない光景。


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仙人池に戻り、最後の一枚を撮る。


残念だが、下りにかかる。
なぜか、うら悲しい気分だ。

重荷を揺らしてカックン、カックン下る。多くの人々に抜かれる。沢水をカブガブ飲む。


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以前より、残った雪ははるかに少ない。


厭になった頃、右手に仙人温泉の湯煙が見え、間も無く仙人温泉に着く。
大勢の人が休んでいる。見ず知らずの人に新しい地図を見せてもらう。「雲切新道」ルートをおいらの地図に書き込んだ。旧道の東隣の尾根上を行く道だった。一服後、雲切新道に入る。仙人谷を渡り、対岸の源泉に行く。


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源泉脇を通り抜ける。


ぐんぐん登り返し尾根上に出る。


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尾根上からは、後立山連峰が見えた。


ようやく、下りとなる。なだらかな下りだ。と、思うのも束の間。超急斜面の下りに早変わり。ウワサどおり、ハシゴとザイルの連続だ。浮石も多いし、鎖場で足を載せる岩がブカブカと崩れそう。恐ろしい道だ。


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辟易として大分たち、黒部川の川筋が見えてきた。ここからも長い。


やがて、仙人谷ダムの湖面が見えてきた。足のつま先と言うか、足の指全体が痛い。嫌いな収縮した皮の登山靴のせいだ。悲鳴を挙げるすんでで、仙人谷ダムに到着した。


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堰堤から、ダムの施設に入る。


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ダム内のトンネルを行く。硫黄の臭気と異常な熱風が通り過ぎる。高熱遂道とはこのことか!



途中トロッコ電車などが見えるが、おいらを乗せるような親切心は無い。
地上に出ると、関西電力の巨大な寮があった。寮の芝生で、昼飯を食う。

ここから、再び大きく登り返し、水平歩道に出なければならなかった。旧道の方がよほど楽だった。(事情通によると、旧道は残雪の影響をモロに受け、危険であること・保全が大変なこと、により廃道になったらしい。新道も危険度・保全性ともあまり宜しくないと思うが。)
水平道をトボトボ歩き、またまた急降下すると、本日の野営地阿曽原温泉に到着した。

テントを張り、ビールを飲み、一眠り。起きると、すさまじい状態でテントが張り巡らされていた。オソロシや。日が暮れて、ビールを飲み、早々に寝袋にもぐり込んだ。


9/22
未明から、外が騒がしい。朝三時だった。
前日、小屋には、「欅平からのトロッコ電車は、午前中に到着しないと乗れない」旨の張り紙がしてあった。皆、先を急いで出発している。すでに遠くに懐中電灯の灯りが列を成して移動しているのが見える。おいらも急がねば。

でも、タバコを吹かしたり、コーヒーを飲んだり、ぐずぐずしていた。ポツリと額に冷たいものが。誰かが、「雨だ!」と叫んだ。

幸い小雨はすぐにあがった。おいらもヘッドランプに灯りを燈し、出発。水平道への登りでやや渋滞気味。換え電池を忘れていたおいらは灯りを消し、人の灯りで歩く。志合谷のトンネルで電池切れはシャレにならないから。

行列も水平道に移ると解消。その頃には明るさも増し、ヘッデン無しで歩けた。単調な道を延々と歩く。



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やたらとザックを岩にぶつける。ついでに頭もぶつける。

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水平歩道は延々と続く。


志合谷を通過。まだまだ先は長い。

前を歩いていたオヤジが突然止まり、おいらにこう言った。「この道は、欅平に行く道でしょうか?」、「えっ。」、「余りに長いもので・・・」、おいらは怒りを顔に出さずに、「そうですよ。」と親切に答えてあげた。

4時間の後、ようやく見覚えのある鉄塔に着いた。一休みしていると続々と人が道を降りていった。ギクシャク下っている人もけっこういらっしゃる。おいらも、あんな歩き方をしているのだろうなぁ~。つらそうだなぁ。

下から聞こえた汽笛を合図に腰を上げた。ここからは急降下だ。足の指ゆびが再び悲鳴を挙げる。これ以上ないギクシャクさで最後の下りを踏ん張る。若者が、登ってきたので、「欅平の駅は混んでますか?」と聞くと、「こんな時間に降りてきて、混んでるに決まってるやないか!」と怒られた。「ムムムッ。」けっこう頑張ってきたつもりなのだがなぁ・・・。


欅平の駅舎に着くとアッサリとトロッコに乗れた。但し特別車両代プラス500円を支払って。特別車両に乗り込んだのは、薄汚い山屋ばかりだった。一般車両には、観光客という、異常な世界が繰り広げられていた。各駅ですれ違う列車は観光客を満載していた。彼らが、復路の予約券を持っていれば、確かに午後の便に乗ることは不可能かもしれない。

宇奈月、魚津、越後湯沢の乗り継ぎは恐ろしいほどうまく、陽の高いうちに帰宅してしまった。



予想を上回る好天に恵まれ、期待通りの山旅となった。
ただ、体力の衰えは目を覆うばかりであった。特に、重荷での下りはこたえた。だから、余計に今回の山旅は・・・。

山行日:2009.9.19~22
目的地:仙人池、池の平
コース:室堂(12:50)~雷鳥坂~別山乗越~(16:30 泊)剣沢(7:40)~真砂沢ロッヂ(9:40)~二股(11:00)~(14:30 泊)仙人池ヒュッテ(6:30)~池の平~平の池~仙人池ヒュッテ(8:20)~仙人温泉(10:00)~仙人谷ダム(13:00)~(14:20 泊)阿曽原(5:15)~欅平(10:10)


おおげさで無く、死ぬ前にもう一度裏剣を見たかった。

年初、カレンダーを見て、シルバーWを利用して裏剣を見に行きたいと思った。こんなチャンスは二度と無いかもしれない。
しかし、一週間前から大型台風の襲来が予報され、ヤキモキした。そんなこんなで、列車の指定券も買えず当日の朝を迎えた。

大宮より上越新幹線に乗り、越後湯沢へ。ほくほく線経由の特急はくたかは満員だった。列車が日本海へ出ると雨が降っていた。唖然とする。富山にて乗り換え立山駅へ。以外にも人は少なくアッサリとケーブルカー、バスに乗れた。美女の居ない美女平は厚い雲に覆われていた。バスにゆられ居眠りをし、気が付くと室堂だった。なんと晴。次々と雲が取り払われていく。
そして、恐るべき人波。扇沢から来なくて良かった。


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室堂は草紅葉。雲がどんどん飛ばされていく。

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ミクリガ池

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地獄谷


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称名川の河原を渡り、雷鳥坂へ。


剣御前小屋、剣沢小屋にあらかじめ電話をしたところ、もうすでに小屋は予約で満員状態とのこと。今回は久しぶりにテントを担いだ。だから、上に伸びたザックに振られ、右に左にふらふらと傾き、雷鳥坂の登りでバテた。

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雷鳥坂は紅葉の始まり。


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ふらふらと高度を上げていく。


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別山乗越に着くと、いきなり剣岳が見えた。


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剣沢をヨタヨタと下る。テントサイトは満員。早く下らないと平らな所で寝られない。


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まずまずの所にテントを張る。谷間の日暮れは早い。


すぐに、ペンネ一袋をゆでて晩飯。マヨネーズ、ケチャップをぶっかけて食い付き、ご就寝。夜中に足がツリ悶え苦しむ。


翌朝は強烈な寒気で起床。寒すぎる。衣類の選択を誤った。しかし、一点の陰りも無い快晴。昨晩のペンネの余りを掻きこんで出発。


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剣沢を下る。


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平蔵谷をのぞく。


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長次郎谷をのぞく。


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別山沢をのぞく。


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真砂沢をのぞく。


ついに雪切れ。歩きずらい左岸を下ると真砂沢ロッジに到着。ここにもテントの群れが。
ごろごろの河原や左岸を高巻いたりしているうちにバテる。
二股で早くも昼飯となる。


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二股では三の窓雪渓が仰ぎ見られる。


ご夫婦が近くに座る。剣沢の雪渓上で奥さんが「こっちにフィックスザイルがあるわよ。」とか専門用語を使われていた。なんでも、若かりし頃登った北方稜線を確認したくてやって来たそうだ。

これからの急登を想像するといやになるが、いつまでもここに居るわけにはいかない。重い腰を上げる。


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登るにつれ、三の窓雪渓の上にチンネが見えてきた。


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次いで、小窓雪渓。


対岸の黒部別山と同じ位の高度になると、仙人峠は近い。


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ようやく仙人池ヒュッテが見えた。その奥には後立山連峰の山々が見える。天狗の大下りと白馬岳が確認できる。


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ついに、裏剣らしい景観となる。



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仙人池に到着。喜び勇んでシャッターを切るが、逆光気味で素人のおいらでは巧く写真が撮れない。明日も天気でありますように。


仙人池ヒュッテに宿泊。
仙人池の池畔でビール片手に飽きることなく裏剣を堪能した。

2009.9.21


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朝の裏剣


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仙人池からの裏剣


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池の平付近からの裏剣


今日は疲れたので、ここまで。

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