カテゴリ: 倉敷から行った山スキー

山行日:2000年頃


先々週の水曜日。いきなり右ひざが痛くなった。ひざの裏側を中心に全体が痛い。

週末には痛みは大分おさまった。

先週の日曜日、早朝、リュックを背負い駅に向かう。
駅に着く前に再び、ひざに痛みをおぼえた。
三つドッケ。自宅最寄駅前で敗走。またしても珍記録を樹立。

今週も、山はお休み。



そんな訳で、過去に毎週のように行っていた氷ノ山を紹介させてください。


①波賀町コース
   ヤマメ茶屋~夏山コース~35番標識~二の丸~氷ノ山
           ~積雪期コース~35番標識 


国道29号線から少し入ったところに出発点のヤマメ茶屋がある。茶屋の爺さんは少々頑固だ。茶屋前には決して駐車しないこと。
ここからスキーに乗り長い林道を行く。
林道T字路左が夏山コース。右が積雪期コース。どちらからでも行ける。積雪期コースの林道が尾根を巻き、尾根の突端の直前で緩斜面に取り付く。すぐに尾根上に出る。やがてスキーツアー標識が現れる。35番標識あたりで夏山コースと合流する。美しいブナ林だ。



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35番標識を過ぎると徐々に森から林へと変わってくる。


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林が切れれば赤い二の丸避難小屋が見えてくる。これが、なかなか近づかない。


二の丸避難小屋では、若桜氷ノ山スキー場からのルートを合わせる。4月になれば、こちらから大勢のスキーヤーが押し寄せる。
二の丸では、帰りの方角・木の位置などを良く確かめておく。広大な斜面でルート・方向を見失いがちだから。戸倉に帰る人は少ないし。

二の丸からは、いくつかのピークを巻きながら、最後の一のぼりで氷ノ山山頂に着く。

山頂の避難小屋で一休み後、滑降に移る。大屋川源頭部に喝采を叫び滑る。右に小岩が見えたら、この下を絡む様に滑り、ブナの森に入る。シールを着け、斜登行で二の丸に戻る。二の丸から方角を定め、大雪原を下る。左手に16番標識を見つければ安心だ。夏山コースを下る場合は35番標識を見逃してはならない。冬コースは尾根どうしにブナ林を下る。この後、長い林道下りだ。4月に入っていれば、何回かスキーを脱がなければならない。

ヤマメ茶屋で、ヤマメ定食を食ってから帰途に着く。ヤマメの刺身は絶品だ。茶屋を出る頃にはいつも日が暮れていた。

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赤:登り 
青:スキー滑降

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②大屋町コース
   横行渓谷上流除雪地点~林道~大段平~大屋町避難小屋~神大ヒュッテ~千本杉~氷ノ山


大屋町コースは横行渓谷の林道の除雪地点により、かかる時間が大幅に異なる。なので、真冬はよしたほうがよいかもしれない。4月中旬までは、快適に滑れるので春スキーに向いているかもしれない。
但し、おいらが氷ノ山に行っていた時期、おいらともう一人のオッサンしかこのコースに入っていなかった。オッサンもおいらもこのコースが大好きで、3月中旬から4月中旬まで、毎週このコースで出会っていた。
おいらが、岡山を去ることが決まった時、オッサンの滑降姿を写真にとった。翌週写真を渡そうとしたが、その日に限りオッサンは姿を見せなかった。おそらく雪の多い扇の山に転戦したのだろう。毎週会って言葉を交わしていたが、名前さえ知らなかったのだ。

横行川の林道除雪終了地点からスキーを履き登る。林道T字路を右に。大段平から尾根に乗り氷ノ山を目指す。一旦尾根形が無くなつたところで、右手に白い急斜面が見える。この斜面の左手木の生えた所を登る(危ないので)。登り切ると大屋町の立派な避難小屋が見える。顕著な尾根を登ると神戸大学ヒュッテ。
ここを真っ直ぐ登り杉林を越えると氷ノ山山頂だ。

4月の第一日曜日は凄い数の登山者がやってくる。足元は、ツボ、ワカン、スノーシュー、ステップソールスキー、ショートスキー、ゲレンデスキー、山スキー、テレマークスキー、スノーボードなど。ありとあらゆる足元が揃うのである。
これらの人々の8割りが若桜氷ノ山スキー場から、1割りが氷ノ山スキー場から、残りは戸倉方面から来ていると思われる。そして、2名が大屋町から。

大屋町コースの滑降は快適そのものだ。千本杉~神大ヒュッテ~大屋町避難小屋~白い斜面まで至福の滑りが楽しめる。林道でスキーを脱ぐことも無い。

春の日にまことにのどかにスキーを楽しめるコースだった。

山行日:2002.2.24
目的地:三十人ヶ仙
コース:国道482号線遠藤付近~新しい根知川林道~無名の峠~三十人ヶ仙 往復


昨日は、オーさんにゲレンデスキーをお誘いいただき、強風の中スキーを楽しみました。
本日は、朝起きると、足に鉛をつけたようで、ハイキングはお休みです。


そこで、かつて痛い目にあった三十人ヶ仙を紹介させていただきます。



三十人ヶ仙は、「岡山の山百選」平成8年度版で、星☆☆です。この本の星☆☆は相当手ごわいと思って間違いないと思います。
前年6月にガイドに従い入山しましたが、猛烈な根曲がり竹に埋没し敗走しました。敗走時にルートを失い山腹を上下し、やっとの思いで帰着したと言う次第です。

そんな三十人ヶ仙を確実に登ろうと、根知川林道からのルートを考えました。上斎原村や加茂町の役場に連絡を入れ、除雪状況などを確認しましたが、除雪は行われていないようでした。そこで、旧上斎原村の遠藤から歩くことにしました。


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遠藤集落の最奥民家の前で除雪は終わっていました。道が細く駐車スペースを確保できないので、国道482号線に戻り、新しい根知川林道入り口に回りました。林道入り口にスペースがあり、ここに車を止めました。林道は全く除雪されていません。天気は小雪。

アイスバーンの林道を延々とスキーで歩きます。やがて雪は濃密になり、アイスバーンからラッセルにと変わっていきました。

加茂町との境の峠(峠名は不明)から道の無い尾根を辿ります。取り付きは左の杉林との境を進みます。忠実に尾根上を辿ります。雪が激しく視界が利かないので地図とコンパスで方向を定めます。尾根は複雑に屈曲します。自然林の美しい尾根です。
途中尾根が途切れますが、右手の尾根に乗り換えます。乗り換えた尾根の頂に赤布をしばったポールを突き刺しました。帰りの道標です。
やがて、木の無い広い雪原に出ます。正面にブナの森が見えました。ここを登り、もう一段登るとピークに出ました。


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標識は見当たりません。赤と黄色のテープが木に巻きつけてありました。高度計を確認すると1175mを示していました。

猛烈な雪ツブテが顔面を叩きます。視界が悪く周りの様子はよく分かりませんでしたが、ここを三十人ヶ仙山頂として納得しよう。そう決めて、シールをはずしました。

雪原まで、一気にスキーを滑らせました。

尾根に復帰します。ツボ足では登れず再びシールを着けました。途中、目印のポールを回収。結局無名の峠までシールで歩きました。

峠の杉林で一息入れ、スキーを滑らします。国道が近づくとなんと除雪が行われていました。すでに再び雪が積もり始めているので、滑るのに問題はありません。

除雪された林道にはキャンピングカーが入り込み、雪上のバーベキューが行われていました。キャンピングカーの人に声をかけられ、感心されてしまいました。

国道に戻ると、ダンプとオッサンがいました。オッサンは地元の材木屋の人でした。なんでも、岡山の幼稚園に雪を届けるのだそうです。除雪の原因はこれだったのです。オッサンを励まし、帰路に着きました。

山行日:2000~2002年の2月~4月 何回か行った。
コース:奥大山スキー場~鍵掛峠手前夏山入り口~キリン峠の南の尾根~キリン峠


昨晩、天気図を見ると大風が吹きそうなので山に行くのはやめました。
今、自宅付近は風も無く穏やかに晴れ渡っています。
山はどうなっているのだろう。

そんな訳で、今日はかつてよく行った大山の衛星峰キリン峠を紹介させていただきます。


初めてキリン峠に行ったのは、2000年3月18日でした。家を出るときは、鳥越峠から駒鳥小屋に下り、地獄谷を危なくない所まで詰めてみようと思っていました。

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大平原の駐車場から除雪された車道を鍵掛峠方面に歩きだす。途中より道脇の雪を拾いながらシールで歩きました。鍵掛峠手前の夏道の道標から鳥越峠に向かいます。夏道はすぐに見失いましたが、左手の尾根を意識しながら緩い森の雪原を進みます。樹間が広くどこでも登れます。
文殊越の別れを左に分け少し進むと、左手にすばらしいブナの森がありました。地図をみると、どうやらこの森からキリン峠に登れそうなので、予定を変更して誘い込まれるようにブナの森に入りました。
ブナの森は広大な台地状で、傾斜が緩く自由に歩けます。やがて広い台地状の斜面は一つの尾根に収斂します。ここからは進路を尾根上に採りました。
尾根が狭くなり、傾斜が少し強くなってきました。しばらく進むと、一人のキャンパーがいました。ここに、スキーをデポし、ツボ足で登りました。
キリン峠直下は股までズボズボもぐり大汗を掻かされましたが、なんとか展望の良いキリン峠に到着しました。


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キリン峠山頂からは、槍尾根がよく見えました。凄まじい雪庇です。


雪に足を取られながらスキーデポ地へ下ります。キャンパーはまだ居ました。スキーでの下山を羨ましがられました。スキーを着け細い尾根をプルークで下ります(汗)。ブナの森に入ると広い樹間を自由に滑れます。思わず喝采を叫ばずには居られません。こんな斜面はアット言う間に滑りきってしまいます。
文殊越の別れからもスキーは滑ります。木谷に近づき過ぎると後で苦労します。右手に見える尾根を意識して下ると、車道に下り着きました。


ブナの森の写真が無いのが残念で仕方ありません。あれほど行ったのに、一枚も残っていないなんて。

キリン峠の南の尾根を少し下った所から西側の谷に下ることもできます。ルートも迷うような所はありませんでした。

山行日:2002.3.3
コース:北斗窯(7:40)~尾根取り付き(8:50)~県境(10:00)~金ヶ谷山(10:30)~11:50朝鍋鷲ヶ山(12:50)~北斗窯(13:45)


「岡山の山百選」に出ていた本コースを1/25000図で確認すると、林道から金ヶ谷山まで登山道が記されていなかった。これはマズイと思い、雪が降ってから出かけた。

道をはさんで北斗窯の対面には「あじわいの宿新庄」があり、ここの駐車スペースをお借りした。
着替えなどしていると、オッサンが現れ、「こんな所でスキーができるのかい」と岡山弁で聞かれた。「チョット山に登ろうかと思いまして」と答えると、いぶかしげな顔をした。オッサンは釣り人で、3月1日の解禁日にあわせて「あじわいの宿新庄」に宿泊しているのだという。「あじわいの宿新庄」の豪華な食事の話をしてくれた。
おいらが出発すると、「おーい。」と声をかけ、釣竿を立てた。その先の銀色に輝く魚をを見せた。「なんの魚ですか」と聞くと、「岩魚だよ。」と嬉しそうに声を上げた。

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道を渡り、北斗窯の脇から林道に入る。すぐに雪道となり、スキーを着ける。地図に無い林道が現れるが、意外にも「金ヶ谷山」の標識があり迷うことは無い。しかし、目指す尾根の末端には標識は無く、やはり道の無いルートなのであろうか。
下部はややブッシュが目立ったが、樹間がそこそこ有り、緩やかなので上りやすい。


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やがて、右手に金ヶ谷山が見えてきた。


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尾根は細身のブナが目立つ。


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取り付きから1時間少々で県境の主稜線に飛び出した。稜線上は標識が完備されていた。


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そして、すばらしい霧氷の尾根道となった。


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潅木を抜けると金ヶ谷山に着いた。山頂はとても静かだった。


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南西に白い頭の毛無山が見えた。

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シールをはずし、フカフカの新雪を滑る。


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ブナの大木の広い樹間を気持ちよく滑る。


しかし、そんな滑りは長くは続かない。ブナ林の尾根は直線的に続くが、朝鍋鷲ヶ山へは、左手に進路をとる。鞍部でシールを着け再び登る。尾根が広くなり潅木帯を抜けると、送電線がある。折りしも、ばさばさと氷が落ちてくる。タイミングを見計らって、送電線をくぐると、すぐに広々とした朝鍋鷲ヶ山に着いた。大きな展望台に登る。眺望を楽しむが、寒くてすぐに降りる。風当たりの弱い林の影でカップヌードルを食う。
帰路は林道を忠実に下った。ガチガチの氷とひなたのド腐れ雪に苦労し、県道に出る。県道も雪に覆われ滑る。野土路の名水付近で除雪となるが、道路脇に残った雪や山腹をスケーティングで凌ぐ。結局、北斗窯までスキーに乗れた。

金ヶ谷山は山スキー向きの静かな山でした。

今日は風が強そうなので、山に行くのはよそう。

昨日、写真の写真がそこそこうまくいったので(稚拙な方法だが、パソコン能力が無いので)、写真の写真で岡山・鳥取県境の恩原三国山を紹介させていただきます。



山行日:1999~2002の2,3月の期間、何度と無く訪れました。

この間、人に出会ったのは林道でお一人だけ。その他に北嶺付近で輪環の跡を見ただけです。最近、ネット上で記録が散見できるので、以前よりは入山者が増えているのかもしれません。


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青下地の地名は勝手につけた仮称です。(ギラガ仙と三国山北嶺は一般化した山名のようです。)
赤線はスキーで登るのに適したルートです。
青線はスキーで下るのにに適したルートです。
緑線は、雪の状態が悪いときの非常ルートです。
ギザギサ線はスキーの帰りに面倒なルート、または危険を伴うルートです。


コース①中津河集落~中津河川左俣~大杉Ⅲ尾根~大杉~三国山Ⅱ峰~本峰・ギラガ仙鞍部~本峰・北嶺鞍部~三国山北嶺~恩原三国山本峰~三国山Ⅱ峰~三国山Ⅲ峰~県界尾根~中津河川左俣谷~中津河集落


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中津河川左俣谷の林道の行き止まり。この手前で大杉Ⅲ尾根に取り付くと楽に登れます。


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大杉Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ尾根が収斂する大杉台地。一本の大杉が孤高に聳えています。


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大杉尾根を振り返る。雨後に現れる縞模様が美しかった。


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三国山Ⅱ峰を一滑りで越えます。


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中津河川右俣谷が見えます。下部は潅木の密林で、スキーでは登れませんでした。


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中津河川右俣谷を快適に滑り(寄り道です。)、登り返します。


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Ⅱ峰との鞍部から緩く登ると恩原三国山本峰に着きます。杉の大木とブナの森の山頂です。標識はありません。登る人は極端に少ないと思います。


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三国山北嶺山頂。ここにはギラガ仙との鞍部から本峰東面にスキーを滑らせ辿りつきました。少々危険なトラバースで、その後は北嶺には行っていません。
北嶺そのものは、ブナ林に囲まれた幽玄な所です。
鳥取県側の山々には自然林が残り、美しく見えました。


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本峰、Ⅱ峰に登り返し、さらに進むと三国山Ⅲ峰です。広々とした雪原が続く県界尾根はスキー向きです。ただし、雪質は重いことが多く曲げるのに苦労します。この時は雨後でガチガチに凍りつき、かえって軽快に滑ることができました。

中津河川左俣谷を少し下り、林道に出ます。林道は滑らないことがあるので、ワックスは必携です。




コース②恩原牧場から恩原三国山本峰


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恩原スキー場から恩原牧場に出ます。ギラガ仙が見えます。左にチラリと見えるのが本峰でしょうか。


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時には大山が見えることもあります。


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恩原牧場の道のドンつきをさらに進むと切り開きがあります。これを辿ります。時には霧氷が見られます。

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恩原牧場の尾根はこんな感じです。


いくつかの小ピークを越えるとギラガ仙です。頼りない感じの恩原三国山がよく見えます。ギラガ仙を下り、緩く登り返すと恩原三国山本峰です。

帰りはシールの脱着が多く、あまりスキー向きではありませんが、危険な所はありません。途中、左の大きな尾根に引き込まれないように注意が必要です。スノーシューなどが適しているコースではないでしょうか。(おいらは、スノーシュー未経験ですが)

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