山行日:2020.1.4
コース:秩父鉄道皆野駅=皆野町営バス日野沢線=(9:30)西立沢バス停・道迷い(9:50)~取り付き(10:00)~510m圏・主尾根に出る~610m圏・小前の頭~629.3m・小峰山(11:00)~650m圏・天狗山(11:30)~653m峰・大前山(11:50)~札立峠(12:10)~(12:20)破風山(12:50)~前原尾根分岐(13:20)~男体拝み(13:20)~国神分岐(13:50)~前原・車道(14:30)~皆野橋~秩父鉄道皆野駅(14:50)

皆野町の破風山を歩こうとガイド本を読んで見ると、行程が余りにも短かった。昭文社の地図を見てみると、西隣に小峰山なる道記号の無い山が目に飛び込んできた。皆野町のHPで町営バスの路線を見ると、バスは西立沢まで行く事が分かった。これを利用しよう。2.5万図にバス停の位置に印を着けた。
次いで、皆野町観光協会の「ハイキングコース」を見ると、「破風山」が出ていて、詳細な地図が出ていた。この詳細地図は、昭文社の地図がバカらしくなるほど、テンコ盛りの情報があり、縦横にコース取りができる事が分かった。その中で、直接皆野駅に行ける「前原尾根」コースを下りに利用した。ただし、この詳細地図に小峰山以西は掲載されていない。


小型の皆野町営バスには、登山客10名近くが乗り込んだ。「秩父華厳の滝バス停」で俺以外は全員降りた。俺は終点の西立沢バス停まで行った。
ザックから、地図・コンパス・高度計を取りだした。
まずは高度計を確認。ムムッ・・・、100mも狂っておるわ。
地図にコンパスを当てる。ムムムッ・・・、進むべき方向に道が無いわ!
あたりを見回して、あらためて地図を見る。ムムムッ・・・、このバス停、谷間にあるはず(と思っていた)なのに、見晴らしの良い山腹にあるではないか!付近を歩き廻る。
う~む、判らん。
まだ停まっていたバスの運転手に2.5万図を見てもらい、「現在地は何処でしょうか」と聞いた。運転手さん、地図に慣れていないようで、どうもよく判らないようでいらっしゃる。四方向に道があり、一つは、今来た方向。一つは「城峯山→」とある。直進は無いだろう。残った「一番細い道は、何処へ通じる道なのですか?」と聞くと、運転手は「旧道です」との事。う~む・・・・。困った。
この時点で、今何処に居るのか分かっていない。こんな時に、GPSが役立つのかぁ~。確かみー猫さんは、取り付き捜しにGPSを使うと言っていたよなぁ~。現在、GPSは壊れて不所持。

小道の先に、家々が見えるので行ってみる。
すると、作業小屋で何かゴソゴソしているお爺さんがいらっしゃる。爺さんに地図を見てもらい「ここは何処ですか」と聞くと、「あんた、何処へ行きたいんかね」と逆に聞かれ、答えに窮す。
そこで、「この道を進むと何処へ行きつくのでしょうか?」と聞くと、「そこを左に行けば、小前(集落)だよ。けど、バス停はあっちだよ。」「なるほど、お爺さん、ありがとう。」


拡大可。
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お爺さんのお言葉でようやく現在位置が、(多分)分かった。高度計のズレも説明がつく。×印が昨晩バス停と思って着けた印。現実は、かなり左上の「立沢」の位置にバス停があったのだ。
黒実線の小道を大きく下る。道の曲がり具合などを注意していると、間違い無い事を確信した。

いや~、この手のミスは初めてだなぁ~。それにしてもヒドイ間違え方だった。そして×印の所に到着。高度計を100m近く戻した。
狙っていた小尾根に取り付く。磁石の方向も良い。でも、まだチョット不安。


杉林の中の急登。作業用の踏み跡が現れては消える。藪無し。
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510m付近で、主尾根に出た。まず、間違い無かろう、とは思うものの、一抹の不安が・・・。
DSC09886 510m付近


尾根に沿って、小さな登降を繰り返して、610m圏で「小前の頭」の標識を発見。「小前の頭」の事前情報は持ち合わせていないので、完全なる不安解消に至らず。
DSC09888小前の頭


三角点あり。多分629.3m「小峰山」のはずであるが、山銘板など無し。まだ不安。
DSC09889小峰山


いい感じの尾根だ。
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おおっ、祠が見える。
DSC09891天狗山


ここで650m峰・「天狗山」の標識を見て、安堵する。すると、前方は大前山か!
DSC09894天狗山から大前山


首なしの石像が現れると、その先が大前山だった。ここで、はじめてオッサンとスライド。
DSC09895大前山


岩がちな縦走路となる。鎖、ロープ多し。でも怖いほどではない。
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天狗山を振り返る。
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日野沢を見下ろす。ここは、古くから集落があるらしい。平将門伝説もあるとか。皆野三沢、千馬山城の用土新左衛門もこの辺りに出没していたはずである。
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細く岩がちな尾根。怖くはない。
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昭文社の地図では「ノッキンボウ」。現地及び皆野町のハイキングマップは「如金峰」。前方で、女性のキャーキャー声が聞こえる。楽しんでいるようだ。若いアベックを追い越す。
DSC09906如金峰


一旦札立峠に下り、登り返すと、
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破風山に到着。先着のご夫婦は、すぐに出発。山頂一人占め。中央手前に蓑山。奥に長瀞右岸の山々。千馬山城付近のピークも確認できて、なぜか嬉しかった。
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長沢背稜。おいらのアイドル三つドッケが確認できた。多分閑散としているだろうな。東京側の日原は、まだ半孤立状態のようだし。
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左に武甲山。右奥の連嶺は長沢背稜。足が悪くなってからご無沙汰が続いている。さっきの若いアベックがやってきて、開けた景色に歓声を上げていた。俺は一等地から退去。端っこで煙を吸って、菓子パンを食った。
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破風山を下る。樹間から大峯山。
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猿岩。左を向いているのかな。なんとか猿に見えなくもない。でも微妙。
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「男体拝み」というピークから。日光男体山でも見えるのかなと思ったが、見えたのは宝登山。
DSC09917男体拝みから宝登山


破風山を振り返る。
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展望地より、長沢背稜。雪が積もっているようだ。
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武甲山と長沢背稜と奥秩父の山々。
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皆野町のハイキングマップにあった「前原尾根」を下ったのだが、歩きやすいとまでは言わないが、とてもよく整備された道だった。少しでも歩き難い所にはロープが張られていて、足の弱い俺でも不安なく下れた。道標も適宜着けられていた。上部の「関東なれあいの道」の木段とは大違い。無事、前原集落に降り立った。


奥に宝登山。赤平川、荒川合流点。この先で、皆野橋を渡り、皆野駅に到着。
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しかしまぁ、降りたバス停の位置を間違って認識していたとは、ひどいものである。
家に帰って、原因を探ったところ、どうも、

昭文社2006年度版「奥武蔵・秩父」に記載の「西立沢」バス停の記載位置を2.5万図に落とし込んでいたようだ。そこには今はバスは行っていない。2006年当時はそこまでバス路線が伸びていたのかもしれない。後日、最新版で確認しておこう。
完全に頭がトチ狂ってしまったのかと思ったが、そうでもない事が判明し、少しだけ安心しました。


2020.1.8
追記
昭文社2019年度版「奥武蔵・秩父」を確認した所、「西立沢」バス停の位置は正しく記載されていた。また、裏面破風山周辺地図は1/3万に拡大され(2006年度版は1/5万)、1ルートを除きほぼ「皆野町ハイキングマップ」と同様のルートが示されていた。