山行日:2019.12.14

コース:西武秩父駅=小鹿野町営バス=長若中学校バス停(8:50)~法性寺(9:20)~お舟・大日如来(10:00)~道迷い~聖天宮(10:30)~長若山荘(10:40)~一の峰~二ノ峰~三ノ峰~四ノ峰~五ノ峰・565m峰付近(11:50)~580m峰~南下~590m峰・文殊峠分岐(12:30)~538.6m峰・竜神山(12:45)~賽の洞窟~兎岩(13:20)~林道(13:35)~長若山荘(13:50)~長若中学校バス停(14:20)~松井田バス停(14:40)=西武観光バス=秩父鉄道秩父駅



釜ノ沢五峰とは、両毛国境の釜五峰とは縁も所縁もない埼玉県小鹿野町にある標高500m級の寂峰である。「新分県登山ガイド・埼玉の山・2007年度」によると、登山口の秩父札所32番法性寺まで小鹿野町営バスがあることになっていたが、現在は廃路線になったようである。登山口法性寺に最も近いバス停は、西武秩父駅からの小鹿野町営バスの「長若中学校前」だった。いたしかたない。

長若中学校前からチョット先へ進み十字路を左折すると、すぐに長若小学校に至る。車道を真っ直ぐ進む。途中軽トラが何台も停まっていた。オレンジ色のビブス姿のオヤジさんが何人かタムロしていた。犬が吠えている。ムムムッ・・・。

恐れていたほどの時間はかからず、法性寺に到着した。


DSC09602
法性寺山門には鐘がついていた。

登山口がわからず、ガイド本を開く。なんだ山門をくぐって石段を登ればいいのか。



DSC09605
険しい石段を登ると、上に観音堂。


DSC09608
観音堂の裏に廻ると、蜂の巣のような岩屋と祠が。


観音堂を少し戻るように下って、折り重なった巨岩の隙間をくぐって、登山道(般若山奥の院)に入る。石を穿った階段道を恐る恐る登る。何故か、水木しげるの点描画の世界を感じる。「入らずの山」に入り込むような感じ。

やがて、道が明るくなり、岩屋が現れた。


DSC09611
岩屋の中に石仏群が。


その先で、パッと開けて、


DSC09614
お舟と呼ばれる、岩稜に出た。少し下ると、その先に観音像が立っていた。


岩稜状を登り返すと、


DSC09616
鎖と鉄柵を伝って、大日如来像。大日如来は穿った岩屋に納められていた。ここが奥の院か?


戻る。



DSC09617
大日如来像への登りを振り返る。結構怖かった。この辺一帯を般若山と呼ぶらしい。


大日如来像の基部から案内に従いトラバース気味に下るも、しだいに道が怪しくなってきた。踏み跡はあるような、無いような。取り敢えず尾根上に乗ったのでそのまま下る。
下の方で多くの犬が吠えている。狩猟かなぁ~。いやだなぁ~。


DSC09618
降り着いた所は、2.5万図に「嬲谷(なぶりや)」とある神社記号(聖天宮)の前。いまだに、なぜこんな所に出たのか不思議でしょうがない。本来は、長若山荘前に出なければいけないのだが、とんでもなくズレてしまった。まずいねぇ~。とりあえず、犬がいなかったので助かった。

車道を迂回して、


DSC09619
長若山荘に到着。


DSC09620
釜ノ沢五峰に向かう。久しぶり秩父らしい渡りたくない橋に出会った。沢床に下りて渡る。



DSC09623
岩がちな山なのだねぇ~。


沢伝いから、尾根に上がると、


DSC09625
釜ノ沢一峰。峰といっても、斜面でした。


DSC09627
釜ノ沢二峰。石には二ではなく、三に読めるような字が書いてあったが、多分二峰でしょう。


DSC09633三ノ峰
釜ノ沢三峰。こちらはクッキリと三と書いてあった。ここらへんは鎖場が多く、怖い。


四峰、五峰は、何のヘンテツも無い小ピークだった。
四峰を過ぎると、名残紅葉に出会えた。


DSC09639



DSC09640



DSC09641



DSC09643



DSC09645



DSC09647



DSC09650
最後の五峰。


DSC09653
鉄塔付近より。二子山と父不見山かな。あちらは、数段怖そう。


DSC09655
580m峰に、妙齢のご婦人が。本日、山中ではじめて人に会った。ご婦人も「あらまぁ、めずらしや」とおっしゃっておりました。


DSC09656
両神山と秩父槍ヶ岳あたりか?こちらも怖そうだねぇ~。


ここより、南下。590m峰で東進し、竜神山に向かう。
竜神山・538.6m峰は何のヘンテツも無い所。
送電鉄塔の建つ岩峰を越え、下ると、


DSC09668
賽ノ洞窟に到着。オッサンとスライド。

俺は、ガイド本に書いてあった「兎岩の先の道が不明瞭」が気にかかっていた。般若山の下りで、とんでもなく道をはずしていたので。
オッサンに道の様子を聞くと、「GPSを持って歩いているので・・・」との事。う~む、チョット不安。



DSC09671
賽ノ洞窟付近の奇岩。


DSC09674
そして、兎岩に到着。


DSC09677
兎岩から、無理矢理武甲山を入れて。


DSC09680
兎岩を下りきって。


さぁ~て、ここから林道までのルートが心配だったのだが。
なんのことは無く、アッサリ下れた。下草が枯れて、分かりやすくなっていたのか。

御殿のような民家脇を通って、下る。道々に石灰が撒かれていた。トンコレラ対策かな。

長若山荘を通過。朝来た道を戻る。
長若中学校前バス停に到着。バスの待ち時間は、なんと1時間50分。まいったねぇ~。

昭文社の地図を広げた。
おおっ、このまま真っ直ぐ東進すれば国道299号線の松井田バス停に行けるではないか!
イチかバチか、勝負だ。



DSC09682
松井田バス停に向かおうじゃぁないの!武甲山が呼んでるよ。

松井田バス停には思いのほか早く着いた。
バスの時刻表を見た。14:40とある。時計を見ると、まさに14:40。
道はすいている。もうバスは過ぎ去ったのか?
タバコを吸っていると、なんと4分遅れでバスがやってきた。
おおっ、チョーラッキーだ。

帰りは、秩父鉄道経由で帰った。

車窓より、西日で黄金色に輝く長瀞右岸の山々が見えた。
ああっ、こっちに行く手もあったか。