2010年03月

山行日:2010.3.22
目的地:三つドッケⅢ峰
コース:東日原(9:15)~(11:50)三つドッケⅡ峰(13:00)~三つドッケⅢ峰往復~蕎麦粒山(14:10)~道迷い~林道日向沢線支線~百尋の滝入り口~川乗橋(16:20)

悪天候が予想され東北スキー行脚の旅を断念。計画大幅変更・縮小で、菓子王君と上州武尊山を計画。気象協会山岳天気で、風速18mの数値予想がだされた。これまた、中止。思案の結果、三つドッケに行くことに決定。

青梅で奥多摩行きの電車に乗り換えると、満員状態。ゲゲーッ。奥多摩駅で菓子王君と落ち合う。洒落にならない人ごみ。東日原行きのバスは、積み残しが出るのではないかと思われるほどだった。前の降車口を開け、なんとか全員乗る。最後まで立ちっぱなし。

東日原は多くの登山者で賑わった。しかし、ヨコスズ尾根に向かう者は我々以外、一人としていなかった。
コンクリート道を登っていくと、お爺さんが丁寧に登り口を教えてくれた。標識に従い、杉林の九十九折れの道を登る。単調で長い坂だ。


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杉林から開放され明るい森で、まずは一服。

しかし、すぐに杉林の山腹の道となる。


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尾根に復帰すると細尾根となるが、傾斜が緩み歩きやすい。

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鹿が現れる。全く人を恐れないフトドキな鹿だ。次回は鹿センベイを持参してみよう。

大岳山、川苔山、雲取から石尾根の山々が見え出す。一杯水避難小屋は近い。
一杯水非難小屋から、水源巡視道を西に歩き、都県境に出た所から三つドッケに向かった。

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三つドッケⅡ峰(本峰)より、やや霞のかかった富士山。山頂にはお一人だけ。

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おいらのアイドル三つドッケⅢ峰。


昼飯を食い、本日のメイン三つドッケⅢ峰に向かう。今日は余力が残っているので、是が非でも登って見たい。
以前は、私製と思われる案内板があったが、今日はなし。最高点付近から藪に突入。木につかまりながら鞍部に下る。細尾根を伝わり、急坂を木・笹を掴んで登ると展望の無い三つドッケⅢ峰に到着。なぜか、満足する。徒然草子さん風に言えば、変体なのかもしれない。菓子王は半ばあきれているようだった。
滞在時間、数十秒で下山。


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三つドッケⅢ峰の急坂を下る。菓子王君にとってこの寄り道は迷惑以外のなにものでもなかったかも知れない。

Ⅱ峰に戻り、Ⅰ峰から都県境に沿い蕎麦粒山に向かった。以外にも菓子王ここでバテていた。かつて、無尽蔵の体力を誇っていた菓子王がバテるとは予想だにしなかった。聞けば、仕事疲れと、前日の寝不足がたたったようだ。

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三つドッケを振り返る。左Ⅱ峰(本峰)、右Ⅲ峰


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ヒーコラいって、蕎麦粒山に登る。


蕎麦粒山で一服後、鳥屋戸尾根を下る。エリアマップで破線記号なので、一応磁石で方向を合わせた。すぐに、水源巡視の巻き道を通過。踏み跡はしっかりしていて歩きやすい。そして、またしても行く手にはっきりした道が横切っている。磁石を見ると真っ直ぐの尾根を指しているので、そのまま尾根を下った。
急な下りが続くのでおかしいなと思った。山頂で地図を見た時は比較的なだらかな傾斜だと思っていた。
やがて、踏み跡が薄くなってきた。山頂から20分位下ったところで、踏み跡は消えた。ルートを失ったのだ。仕方ないので登り返す事を考えた。しかし、あたりを見回すと右下に明瞭な道が見えたのだ。とりあえず藪を掻き分け下ってみると、立派な道だった。もう、後戻りする気力は失せていた。左手に下ると沢音が聞こえた。

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やがて沢に降り立った。

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そして、モノレール軌道に出くわした。軌道に沿って下る。

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すぐにワサビ田に出る。

やがて、モノレール軌道は、はるか谷底へ。歩道は上り気味に尾根を巻く。現在位置も正確に判らず少々不安になった所で林道のドンツキに出た。林道を下ると左からも林道が合流した。看板があった。林道日向沢線と。ようやく現在位置がわかった。どうやら鳥屋戸尾根上部で真南に伸びる小尾根を下ってしまったようだ。細かく地図を読んでいなかった事が原因の道迷いであった。ややヘコム。
釈然とせず、長い林道ウネウネと下った。


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百尋の滝?などに慰められながらバス停に向かう。

意外にも、バス停には誰も居ない。5分でバスがやってきた。
言うまでも無く、奥多摩駅前の赤い餃子の暖簾をくぐった。客は0。だったが、次々に山屋が来店。すぐに満席となる。ビール2本、餃子、レバニラ炒めを飲み食いして帰途に着く。

三つドッケⅢ峰登頂は嬉しかったが、道迷いは情けない。予定ルートに復帰せず下山したのは初めての事だ。今回は、運が良かっただけ。以後気を付けなければ。

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福寿草。

どうしても、福寿荘を思い出してしまう。
どの町にも一軒くらいはあるアパート。
友人に福寿荘住人がいた。
三畳一間。トイレ、風呂なし。
そこで、酒・タバコ・マージャンを覚えた。

花園への道程には一切咲いていなかった。
福寿草は、山奥の一角だけに群生していた。
日当たりの良い、一段高くなった斜面に。
先週は、雪の下だったそうだ。
周りは古木と笹の藪山だった。


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麓に下ると、民家の爺さんが玄関先からにこやかに話しかけてきた。「何人くらい上がったかね。」と。

しばらくは、訪れないようにしよう。

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山行日:2010.3.20
目的地:大平山変更、秘密の花園
コース:浦山大日堂(8:40)~廃屋(9:20)~(11:10)秘密の花園(12:00)~カラ沢離れる(13:00)~浦山大日堂(14:10)

三連休を利用し菓子王君と東北の山スキー行脚に出かける予定だったが、ナカ日が大荒れとの予報であえ無く中止に。天気の良さそうな本日、たそがれオヤジさん注目の大平山・大ドッケに向かった。
計画では、浦山大日堂から細久保地区に上がり「峠の尾根」を伝わり山頂を目指そうと考えた。ネット情報では、大ドッケ下の「カラ沢源頭」近くに「秘密の花園」があると言う。福寿草の花園だそうだ。ここには、尾根上から藪を掻き分け行ってみよう。

関越道に乗りしばらく行くと、「渋滞情報」が。時間とともに渋滞は伸び続けた。事故渋滞だ。結局浦山大日堂に着いたのは、8:30過ぎだった。これでは、大平山は、とても無理だ。

と言うわけで、目的地を「秘密の花園」に絞った。ただし、ネット情報では道はあるものの、かなり薄めで、複雑そうだった。「秘密の花園」へ直接行くルートは細久保地区から尾根を回り込み、細久保谷支流の「カラ沢」に出て、この沢を詰めるようだ。

浦山大日堂の駐車場は満車だった。もっとも5台で満車なのだが。雪を掻き集めて溶けかかった僅かなスペースに強引に車を留めた。靴など履いていると女性二名がやってきた。地元秩父の方で「秘密の花園」に行くらしい。今回のコースは、急遽行くことにしたコースなので、余り自信無し。先行者が居てくれると助かるのだ。

浦山川を渡り天目山林道に入りすぐのところで、右手に上がる道に入る。右に左に枝道が現れるが、とりあえず、本道に見える道を行けば良さそうだ。今日予定だった「秩父61号」鉄塔のか細い道も右手に分ける。

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先ほどの女性2名に追いつく。

後ろに着き、「秘密の花園」に導いてもらいたいなどと甘い考えが湧いてきた。近隣の山の話などをしながら歩く。なかなか渋めの山の名前が次々に発せられる。ムムッ。ただ者ではないな。

いつの間にか先頭に出てしまった。いつしか、一人歩きとなる。

道の真ん中に建屋が。腰をカガメて通過。ネットが張り巡らされている。ネットの紐をほどいて通過する所が数箇所。

左下に下る細い踏み跡があった。迷わずここに入り、カラ沢への下降を試みた。意外にも、踏み跡はすぐに消えた。踏み跡を探しながらさらに進んでいると、上方を先ほどの女性二人組みがスタスタと歩いている。ムムッ。ルートを誤ったか!元の道に復帰し、女性二人組に追いつく。最早導いてもらうほかあるまい。
少し先で、ネットをホドキ下る踏み跡を発見。

歩きにくい白く乾いた埃の舞い上がる踏み跡を辿る。ガレた小沢を越え、目の前の小尾根をほんの少し登り、また小沢を越え、山腹をトラバースするとどうやら目指す沢に出た。女性によると、今日は水量が多いとの事。おいらは、念のためここに赤布を結びつけた。

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穏やかな沢だつた。

沢の中を適当に登る。

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やがて、雪が現れる。雪が深くなることは無かった。

しばらく行くと、またもや一人歩きになっていた。壊れかけたワサビ田跡などある。右から枝沢が入り込む。おそらく大ドッケ近くからの流れと思われる。女性から本谷を詰めればよいと聞いていたので、迷わず左へ進む。

やがて、水流が無くなった。

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ここで再び沢型が二つに分かれた。ここは、迷った。迷った末にやや切れ込みの深い右の谷を選択。根拠なし。間違ったら戻ればよいと考えた。

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すぐに上方に黄色っぽい所が見える。人の姿も見える。


つづく

山行日2010.3.14
目的地:大白森山
コース:羽鳥湖スキー場(8:40)~鎌房山~大白森山(11:45)~鎌房山~羽鳥湖スキー場(15:45)

白河の町は強風が吹き荒れていた。町は晴れていたが、那須連山には雲がかかっていた。
徒然草子さんからお誘いを受け、今日は大白森山に行くのだ。徒然草子さんからは、日どりの決定を一任されていたので、少々責任を感じないわけではなかった。
徒然草子さんとは、初対面。黒のヘルメット・白い上着との事。そんな方が居たので「徒然草子さんですか」と声をかけると、「えっ」と言っていぶかしげな顔をする。人違いだった。スキー場の階段を昇り、あたり見回していると、後ろから声をかけられた。徒然草子さんだった。

リフト券を購入し、スキー場トップに。
やや密な潅木帯を突破し、林道に出る。雪は締まり歩きやすい。アンテナをやり過ごし、林道終着へ。しばらく山へ行っていなかったのでややバテたが、ここまで順調。ここで、一回目の休憩。ただ、風は強い。この後、高気圧が真上に来るはずである。風の強い那須であるが時間が経てば風も収まるのではないかと、長めの休憩を採った。いや、徒然草子さんの優しさか。

再び、森に入り少し登ると尾根に出る。ドーンと三本槍方面が見えるはずであるが、山頂部に雲がかかっていた。相変わらず風が強い。帰りの目印に赤布を木に縛りつける。
鎌房山に到着したが、風が強く休まず進む。


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曇天、強風の中を進む。こんな日を選んでしまって、徒然草子さんに申し訳ない。

一旦下った唐松林で再び大休止。山の話やら、身の上話など。朗らかな徒然草子さんの人柄が偲ばれる。
徒然草子さんとは、この大白森山のブログ記事で知り合った。そもそも大白森山のスキー登山の記事は、そうは多くない。ここで人を見かけたのは、今回の徒然草子さんと会津のもう一組だけだ。だから、対面前から親しみを感じていた。

やや、空が明るくなってきた。

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見上げると、青空が急速に広がっていった。


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ブナの梢に霧氷が網目のように。


大白森山の木立の少ない最後の急登に差し掛かる頃、青空が広がった。徒然草子さんの歓声が上がる。
三本槍から旭岳のパノラマが広がったのだ。


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旭岳。よくもまぁ、こんなに天気が回復してくれたものだ。

そして、大白森山の一角に登り付いた。

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盆栽型の樹氷と旭岳。

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満開の樹氷と三本槍・スダレ山方面

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南会津の山々

一度小さく下り、登り返し、大白森山山頂に到着。12時少し前だった。燧ケ岳・会津駒が見える。さすがに飯豊は見えなかった。安達太良・箕輪山も雲に隠れていた。しかし、大満足ですぐに下山。

シールを剥がし、大斜面に滑り込む。徒然草子さんは、連続ターンで軽快に下る。おいらは、重いプルークボーゲンで何とか下る。すぐに林となり、鞍部で昼飯とする。

おいらのガスは、不調で、徒然草子さんのガスを借りる。ここで、まだ行ったことの無い沢筋を下ろうと言うことで意見が一致した。
コースはひとつピークを越えた所の沢筋からスキー場東に出る林道を行くものである。不精をこいて、ピーク北面から巻こうと、これまた意見が一致した。スキーを斜滑降気味に滑らせ、余り高度を下げすぎないように進んだ。
疎林から、密林へ。そして、石楠花の密林にぶち当たった。石楠花の密林にはこれまで何度も泣かされてきた。今回はスキーを着けているので、おいらはギブアップ宣言をした。徒然草子さんは快く受け入れてくれた。元のコースに四苦八苦し、復帰。この間、木に引っかかり何度も転倒。バテました。
時間もおして来たので、安全を期して鎌房山に戻る事で、ここでも意見が一致。

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振り返ると、朝見えなかった大白森山がクッキリと。シュプールも見える。そして、右側に黒々とした亀裂が見える。この亀裂は、初めて見るものであった。クワバラ、クワバラ。

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元気に鎌房山への尾根を進む徒然草子さん。

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そして、山頂で見えなかった飯豊の山並みが見えているではないか。

鎌房山に復帰、ここからは下り一方。勇んで滑りはじめるも、ガリガリのモナカ。とても快適な滑降にはならず、プルークで凌ぐしかない。さすがの徒然草子さんも慎重な滑りとなる。最後の林道も同様。スピードは出るが、全く曲がらない。最後までプルーク体勢で足が悲鳴を上げて帰着。

滑りは満足のいくものでは無かったが、すばらしい景色を拝めた。また、来年、新しいコースの課題もいただいた。なにより、徒然草子さんと同行できたことが楽しかった。ツレヅレさん、ありがとうございました。

帰りの高速は、信じられないような渋滞にはまってしまった。栃木県内は全て渋滞。徒然草子さんから別れ際に手渡された「かんそ芋」の大袋は車中で食べつくしてしまった。

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