2009年08月

山行日:2009.8.14~8.15
目的地:丹後山・中ノ岳
コース:十字峡(8:10)~丹後山登山口(8:50)~鉄砲平(9:15)~五合目1350m(11:20)~岩峰(12:10)~(12:50)丹後山避難小屋(泊)(5:00)~大水上山(5:40)~兎岳(6:20)~(8:50)中ノ岳(9:40)~日向山(11:15)~千本松原(12:40)~十字峡(13:50)


13日の天気が悪そうなので、行き先を丹後山と中ノ岳に変更。ずいぶん前から行きたかったのだが、この機会に思い切って行ってみよう。

曇天の中、自宅を出発。行田あたりで青空が広がる。赤城Pで出すものを出し、関越トンネルを抜けると土砂降りだった。おいおい、天気予報はどうなっているんだい!そういえば、朝のうちは雨と言っていたような気もする。
取り敢えず十字峡に向かう。十字峡まで来ると小雨程度。沢屋さんが大勢出発の準備をしている。一般登山者の姿は無い。標高の低いこの辺の山はお盆の尾根歩きの対象はならないのかもしれない。おいらも今まで暑そうなので敬遠してきたもの。

天気予報を信じ、三国川沿いの林道を歩く。穴のあいた2980円の登山靴もどきから泥水が浸入。足を前に出すごとにブカブカと音がする。
丹後山登山口に着いた頃より本降りとなり、これまた穴のあいたカッパを着込む。幸い、気温は低く助かる。
猛烈な急登であっさり鉄砲平に到着。これはおかしい!登山地図もしくは標識のどちらかに誤りがあると思われる。
登山道は急だが、恐ろしく行き届いた刈払いがされており歩きやすい。一合目・二合目の石杭もあり、目安になる。


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深い森の中に色々なキノコがにょきにょきと生えている。

五合目付近で先行者二人組に追いついてしまう。抜きたくなかったが、道を譲られ追い越す。
霧が深く、展望は全く無し。急坂の連続。小雨が降ったりやんだり。暑くない事だけが救いだ。
やがて潅木となる。展望は殆ど無し。ややバテル。


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乳首のような岩峰でパンをかじる。


岩峰を過ぎると草原となり、県境が近い事を知る。


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国境の尾根に着く頃には、雨はやんでいた。霧が去来する笹原が美しかった。


国境には、←丹後山・↑水場・→巻機山の標識があった。巻機山への矢印は驚きだった。
丹後山に向かうとすぐに避難小屋が現れた。時間は早かったが、明日の晴天を期待してここに泊まる事にする。それに、小屋に設置されたタンクに水が満水なのだから。

荷物を置き、山頂へ向かう。



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花を見ながら山頂を目指す。


丹後山山頂にはほんの数分で付いた。頂上とも思えぬ笹原だった。
ガスで展望は無い。
すぐに小屋に戻り始めると、いきなりガスが切れ始めた。


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丹後山避難小屋。脇の黄色いタンクは満水状態。ガスが切れると利根川をはさんで平が岳が見えた。


しかし、天候の回復もここまで。再び霧が来襲。
ちょうど一時だった。小屋でごろつく。家を出発する際、薄めの文庫本をザックに放り込んだ。宮城谷昌光の「花の歳月」だった。読んでみると面白く、ピーナッツをポリポリ食いながら半分ほど読んだ。
後続の二人組みが到着。

キツイ登りを想定していたので、荷物は極限まで減らした。ビールも削減の対象としたのだ。大失敗だった。

暇なので、小屋の日誌などを読む。すると、ここを訪れる登山者のレベルの高さが伝わってきた。鳩待峠から平ヶ岳を経由してきた人。巻機山に向かった人。等々。凄い人達は結構いらっしゃる。

夕刻、突然小屋の窓が明るくなった。外に飛び出した。ついにガスが切れたのだ!!

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越後沢山。その脇に上州武尊岳。天気の変わり目の山は、ことさら美しく見えた。



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中ノ岳と荒沢岳。中ノ岳からは、雲がなかなか取れない。


小屋のサンダルを履いて、山頂に行く。


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夕暮れは迫っている。

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妙高・火打。この時は判然としなかったが、翌日中ノ岳の山名盤で確認できた。


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日没間近。

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日が暮れて、中ノ岳から雲が取れた。


小屋に戻り、サッポロ一番・佐藤の切り餅・シーチキンLを食ってご就寝。




翌朝は快晴だった。
勇んで、5時出発。


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少し歩くと中ノ岳の右に越後駒ヶ岳が見えた。


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この雪渓が利根川最奥の水源らしい。


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利根川源流部の山々。巻機山方面。ここまでは、いたって快調。天上の楽園。稜線漫歩。


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利根川最上流部の山々。平ヶ岳に連なる尾根は以外にも標高が低かった。平ヶ岳の左に尾瀬燧ケ岳が見え出した。


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大水上山付近。


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兎岳付近からは越後三山が。

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池塘に映った羊雲。早くも秋の気配が漂う。

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稜線に咲く花と三国ダム。

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中ノ岳の登りはきつかった。何度も何度もニセピークにだまされた。

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あのピークも山頂ではなかった。完全にバテル。


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ようやく着いた中ノ岳。


中ノ岳からの展望は申し分なかった。ただ、山名同定はできなかった。山頂にある山名盤では全く不足であった。守門・浅草・荒沢などは分かりやすい。その他以外だったのは、会津二股山が見えたことだ。それに、栃木・群馬県境の山が見えた事は嬉しかった。確かではないが、月山とおぼしき山が見えた。

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栃木・群馬県境の山々が霞みの中に識別できた。

山頂には、誰も居なかったので、パンツ一枚になり朝露に濡れたシャツやズボンを乾かした。ここまで稜線上ですれ違った人は、4名。いずれの方も単独で屈強な面構えをしていた。

二度目の朝飯を食い、後ろ髪を惹かれる思いで、下山開始。

池の段から急坂を下っていると、登山者が登ってきた。軽装で丹後山に廻り、日帰りだそうだ。凄すぎる。
その後も何組か上がって来たが、せいぜい10人くらいだろう。

急坂で、本格的にバテル。


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急坂が一段落し、中ノ岳を振り返る。


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日向山の登り返しでは、いくつもの池塘が現れた。三つ目の池塘で中ノ岳と最後の別れを惜しんだ。

日向山からは、再び急坂となる。谷は深く、遥か彼方に三国川が見える。右手には三山縦走の難関オカメ覗きからの高度差800mの尾根が見える。お月見山は遥か上にある。
千本松原付近で膝に痛みを感じ、今まで使ったことの無かった杖を使う。杖を頼りに下る。何度も休んだ。水筒の底水を飲み干した。苦しい下りとなった。
沢音が大きくなり、子供の歓声が聞こえると、間も無く十字峡にたどり着いた。

六日町のそば屋に入りソバを食う。折りしもテレビでは新潟の高校が高校野球を戦っていた。従業員も客も釘付けだ。大盛りを頼んだのだが、普通盛りの請求。確認したが、普通盛りの料金。550円を支払って店を出る。

渋滞に巻き込まれ、スーパーギタートリオの「地中海の舞踏」を厭と言うほど繰り返し聞き帰宅。膝に痛みが残っていた。

山行日:2009.8.1
目的地:前白根山
コース:日光湯元(8:00)~スキー場~外山(9:50)~天狗平~前白根山(11:10)~五色沼(11:50)~五色山~国境平~中ッ曽根~日光湯元(15:30)

腰に違和感あり。
定期的にある程度の距離を歩かないと激しい腰痛にみまわれる。
グータラなおいらは雨の日は出歩かない。梅雨の時期は家でゴロゴロしていることが多い。従って、梅雨時はおいらの腰のピンチの時期でもある。

おまけに、会社では夏風邪が大はやり。普段風邪など引かないのだが、軽く頭が痛い。

天気予報はさほどよろしくないが、腰のことを考えるとそろそろ山に行かなくてはなるまい。しかし、頭が痛い。

腰のためには、そこそこ歩かなくてはならない。でも頭痛が。間をとって、前白根に行こう。天気が持ち直し、体調がよければ白根山まで足を伸ばそう。

家を出ると、いきなり霧雨が降っていた。いろは坂も霧雨だった。これでは、前白根の急登が思いやられる。戦場ヶ原でも散策するか。そう思いながら中禅寺湖に達した。
しかし、中禅寺湖の大鳥居をくぐるといきなり雨がやんだ。

「中禅寺湖より上に梅雨は無い」
と言う伝説があるが、本当のことなのか?

湯元の駐車場では、何組か登山者が準備していた。しかし、前白根や五色山の方に向かう人は居ないようだ。


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湯元スキー場は美しいお花畑になっていた。人は誰一人居ない。


スキー場歩きですでにへばる。体調は思わしくない。
外山尾根への取り付きからは、異常な急坂となる。崩壊地が多く、道が付け替えられたりしているし、倒木も多い。足の置き場に困らないのが救いだ。ただ、頭がグワン、グワンしてきた。
上からオッサンが勢い良く降りてきた。まだ、9時前だった。凄すぎる。
小雨がぱらついてきた。次第に雨音が激しくなりボロボロのカッパを着る。
どうにか外山鞍部にたどり着いた。今日の隠れ目標外山に立ち寄ろう。かすかな踏み跡を東に辿り、石楠花を掻き分けると僅かな時間で外山山頂に着いた。


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外山から湖上山方面を観察したかったが、ガスがかかり展望は得られなかった。

すぐに戻り、前白根を目指す。
雨はやみ、カッパを脱ぐと清々した。しかし、体は重い。緩やかな尾根を喘ぎながら登る。
天狗平で一服。


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天狗平付近の岳樺


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やがて、頭上が明るくなり、美しい疎林となる。


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足元には、美しい花が。


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どうにか、前白根山にたどり着いた。


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白根山は雲の中。白錫尾根前半の美しい尾根が見えた。


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五色沼


体調不良なので、真直ぐ五色山に向かおうと思ったが、前白根西面のザレ場で女王様にお会いしなければと思い直し五色沼に向かった。


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女王様と、今年も何とか再会できた。手ブレが厳しい。


昨年は大株が二つほどしか見られなかったが、今年はその他に子株が数株見られたのは幸いだ。


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ザレ場を過ぎると、すぐに美しい白錫尾根の入り口だ。今日はここから右折して五色沼に向かおう。



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このあたり唯一の水場を過ぎると、五色沼に着いた。


沼には多くの人が居た。沼畔を右に行き人影の無い所にザックをほおり投げ砂浜に仰向けに転がった。砂の上には鹿とおいらの足跡だけが着いていた。
一休み後、昼飯を食った。


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いつしか、日の光が差してきた。


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白根山もかなり上方まで見えてきた。


再びゴロリと横になり、目を閉じた。

湖水がザワメキたった。


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雲が急速に押し寄せてきた。冷風が吹き付けてきた。アッと云う間に沼は霧に覆われた。あわてて、荷物をまとめて、腰を上げた。


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沼の対岸に着く頃には、霧はすっかり無くなっていた。めまぐるしく霧が去来する。


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五色山への登りは花を見ながらの登りだ。大休止のおかげで、体力は少し回復したようだ。


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霧が去り、対岸の山々の木々一本一本が湖面に映し出されていた。


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ついに、青空が垣間見えた。五色山への登りは急ではあるが、美しい道だった。


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鹿除けの電気柵が沼畔から五色山近くまでめぐらされていた。


電気柵の中は大型の草が繁茂していた。これが自然の姿なのか?鹿に食われた草原が自然の姿なのか?
日光の藪山は多くの人に登られているが、鹿の助けを借りていることは確かのようだ。


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ようやく、白根山の全容が見えた。


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五色山の山頂に鳥が群れていた。



一服後、国境平に向かう。ちなみに皇海山近くの国境平ではない。
湯元側は厚い雲に覆われ一切展望が無かった。
国境平から尾根を右にとり、中ッ曽根を下る。笹深く、掘れた所、崩壊地など歩きにくい。


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右手に目をやると枝沢に大きな雪渓が見えた。雲の下に出たようだ。


何度も休み、下った。


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遥か彼方に湯の湖と男体山が見えた。ここを過ぎると超急坂が待ち受けていた。


勘弁してくれぇ~。と思った頃、平坦地に着いた。


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目線にキノコが。すると、林道に飛び出した。


ふらふらと湯元に帰着。


湯の湖:曇り
戦場ヶ原:晴れ
中禅寺湖:曇り
華厳の滝入り口~いろは坂:濃霧
馬返し:霧雨
日光市内:曇り

で帰宅。

腰はまずまず。
頭はグゥワン・グゥワン

寝ます。

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