2009年01月

山行日:2009.1.24
目的地:奥武蔵第一列めの山々。高麗駅から刈場坂峠。
コース:高麗駅(7:30)~鹿台橋~日和田山(8:30)~高指山(8:50)~駒高(8:55)~物見山(9:10)~北向き地蔵(9:40)~ユガテ(10:15)~エビガ坂~越上山(11:45)~諏訪神社~(12:20)顔振峠(12:50)~傘杉峠~花立松ノ峠(13:40)~鳥居茶屋~関八州見晴台(14:20敗走)~高山不動尊(15:10)~荻ノ平(15:40)~西吾野駅(16:25)


実は、奥武蔵第一列めの山々には刈場坂峠から丸山の間しか行ったことが無かった。個人的に奥武蔵第一列めの山々とは、日高市の日和田山から寄居町の金尾山と定義している。
ちなみに、第二列めは天覧山から刈場坂峠。第三列めは河又金毘羅尾根から武甲山。第四列目は小沢峠付近(これは?)から日向沢の峰。
本日は、高麗駅を起点に歩ける所まで行こう。できれば刈場坂峠まで、と思って出発した。

高麗駅を降りた登山者らしき人は、おいらだけだった。予想に反して曇天だ。駅舎をほんの僅か飯能よりに行くと小道があり、小さな踏切を渡ると日和田山が見えた。

イメージ 1
踏み切り付近から見た日和田山はおだやかに見える。

しばらく真直ぐに進むと、日和田山・巾着田の標識があり、迷うことなく鹿台橋に着いた。コンビニでおにぎりとジュースを購入。
標識は日和田山の取り付きまで親切についていたが、登りだすとやたらに道が多くどこを登ってよいのか分からない。急な小道を選び登りだすとすぐにバテた。広い道を合わせると標識があった。コースは色々あるようだ。男コースを登った。すぐに岩がちなルートとなる。


イメージ 2
岩を削って足がかりを作ってくれているので異様に登りやすい。

ほどなく日和田山山頂に着く。


イメージ 3
日和田山の山頂から巾着田を見る。巾着田の付け根から登ってきたのだ。

山頂にはスポーツ新聞を読むおっさん、ランニングスタイルのおっさんがいた。リュック姿のおいらが一種異様だったに違いない。
東京のビルや丹沢・奥多摩の山々が見えた。雲が多く富士山は見えなかった。
山頂を後に広い道を行く。
やがて、高指山の肩に着いた。山頂にはNTTの施設があり行けなかった。
なおも高低差の少ない広い道を行くと物見山に着いた。名前からして展望が良さそうだが、所沢や東京のビルしか見えない。
小さな集落駒高に着いた。


イメージ 4
駒高からは大岳山がよく見える。

ごちゃごちゃと道がたくさん現れる。兎に角北向き地蔵の標識に従う。北向き地蔵は現在の岩舟町より分詞され、それがため岩船の方向北側を向いているのだと。

イメージ 6
北向き地蔵は疫病退治と男女の逢瀬に縁があるらしい。艶っぽいお地蔵様だ。

北向き地蔵で一旦車道に出るが、ユガテの標識に従い山道に入る。複雑な地形で小沢を二度わたる。


イメージ 5
杉林にはめずらしく、下生えのシダや照葉樹が見られる。


いきなり、畑地が現れユガテに到着。途中にあった昭和12年5月の石の標識には「湯ヶ手」の記述があった。長年感じていたエキゾチックな地名ユガテへの感覚はこの瞬間に消えうせた。


イメージ 7
ユガテの畑。曇天とは言え、明るい。


イメージ 8
ユガテに咲く蝋梅。微かな香りがする。


ユガテで一服していると、小雪が舞ってきた。天気は必ず良いほうに転がるはずだと思っていたので予想外のことだった。
ユガテを後にエビガ坂に向かう。大した坂も無く通過。

イメージ 9
尾根上に出ると越上山が見えた。


雪が強まってきたので、雨具を着用する。まさかこんな目に遭うとは。
越上山山頂では雪の中宴会をやっているグループがいた。尊敬いたします。早々に退散。
益々雪が激しく降る中、諏訪神社に到着。

イメージ 10
諏訪神社の大木


諏訪神社の社務所の軒下でも宴会が。すごすぎる。
だいたい、おいらはこんな天気の日に山を歩くつもりはさらさら無いのだ。
諏訪神社を過ぎると車道となり、ようやく顔振峠に着いた。店があったので入ろうとしたのだが、満員だった。少し歩くともう一軒あったので、こちらに転がり込む。バイク・アンド・ハイクのハーさんが言っていた茶屋はどちらだったのだろうか?
取り敢えず大盛りソバを注文する。すこぶる美味い。ここで、かめ・ふーさんの甘酒の件を思い出し、メニューには無かった甘酒を注文してみた。あった、あった! 熱くて、甘くて、つぶつぶが何とも言えず良いではないか。雪降りには甘酒です!


イメージ 11
顔振峠の茶屋に咲く花  


ここから車道を行く。

イメージ 12
車道脇の杉林に雪が積もり始める。


脇に登山道もあったが、この雪では先を急ごう。と思っていたら関八州見晴台への登山道をやり過ごしてしまった。気づいたときには高山不動の近くまで来ていた。しかたなく、高山不動分岐から関八州見晴台に登り直した。
関八州見晴台に着くと雪は小降りになっていた。眺めは確かに良い。北側は青空が見えている。日光・白根・赤城が見える。武甲・大持・両神も見える。しばらくすると三宝山・武信白岩が見え出した。ミツドッケも見えてきた。

イメージ 13
関八州見晴台① 武甲山の削られた斜面がアイガー北壁のように。

イメージ 14
関八州見晴台② 日光男体山・女峰山がはっきりと見える。 左の白く低い山並みは中禅寺湖南岸尾根か?

イメージ 15
関八州見晴台③ 三ツドッケの鋭峰は見つけやすい。それにしても大分雪が増えたような気がする。

眺めが良いのでついつい長居をしていると再び雪が激しくなってきた。今日はここから敗走となりました。


イメージ 16
高山不動を見て


大銀杏をみて

荻乃平を経由し、西吾野駅が見えた所で下りの電車が滑り込んできた。駅舎でコンビニのおにぎりを食って、次の列車を待った。雪はすでにあがっていた。

行った日:2009.1.17
目的地:鉢形城、花園城
コース:鉢形城~鉢形城歴史資料館~諏訪神社~花園城

武田家ファンのハーさんを誘って、鉢形城に行った。

鉢形城跡はよく整備され、中世の城跡として大規模に保存されています。天守閣などが無いのが、かえって本物ぽくって好きです。

イメージ 1
鉢形城は寄居町の荒川右岸にあります。川の断崖上です。


イメージ 2
こんな感じです。


イメージ 3
広々としています。


イメージ 4
多少の復元施設もありますが、最小限に抑えています。


城跡を端から端まで散策すると、小一時間ほどかかりました。

その後は鉢形城歴史館(200円) で、お勉強です。

次は花園城に向かいます。
まずは、荒川を渡り、R140号を渡り、秩父鉄道を渡り、諏訪神社へ。諏訪神社にはなぜか、木曽御岳山の石碑が多数ありました。
諏訪神社の裏手に草に埋もれたかすかな踏み跡があります。急坂です。とんでもなく。木や草を掴みながら強引に登ります。ところどころにある紫色のテープが導いてくれます。約15分ほどで、うっそうとした小山に登りつきます。ここから尾根伝いに左に行きます。城跡らしく、尾根を切って作った堀の跡が何箇所か見られます。平坦地もありますが、木々が生い茂っています。

イメージ 5
まもなく、花園城跡の大きな石碑が見つかりました。


山の下でごそごそと音がしました。のぞくと、若者が山を降りているようでした。物好きは我々だけではなかったようです。ハーさんが「やー」と声をかけましたが、無言で去っていきました。たぶん、あちらもこんな密林でゴソゴソと音を聞いてビックリしたのではないでしょうか。

花園城跡からは樹林に妨げられ、期待していた鉢形城などは眺められませんでした。

それでも、満足して密林を下りました。
ハーさんは、武田氏の密林の城跡を随分訪れているようだけど、北条・上杉系の城に満足してくれたかなぁ。

山行日:2009 .1.12
目的地:ウノタワ、大持山
コース:大場戸(8:10)~鳥首峠(9:40休)~ウノタワ(10:40大休)~横倉山~ 
大持山の肩(12:15休)敗走~妻坂峠(13:30休)~大場戸(14:20)

雪のウノタワに行きたくなった。ついでに大持山にも行ってみようと出かけた。


大場戸から白岩入沿いの車道を歩く。祝日と言うのに石灰のローリーが何台も下りてくる。ご苦労様です。
日陰の氷に足を取られながら歩くと石灰工場に着いた。石灰工場脇と言うよりも工場内の端っこが登山口だ。工場の自販機のコーヒーは100円だったので、得した気持ちで一本飲む。


イメージ 1
石灰工場の上は白岩?


イメージ 2
少し登ると工場のモノレールに沿って登るようになる。一度乗ってみたいと思うのは、私だけではないだろう。


イメージ 3
場所によってはジェットコースター並みの角度だ。35°あるらしい。


雪が増えると旧白岩集落跡に着いた。


イメージ 4
白岩集落からは白岩?がよく見える。よく鹿が現れる所でもある。青空がまぶしい。


沢沿いの道になると雪はさらに増えた。九十九折れの道を少々喘ぐと鳥首峠に飛び出した。

イメージ 5
鳥首峠から長沢背稜を望む。左に見えるミツドッケはすぐ分かる。右の山は酉谷山かなぁ?


先週歩いた長沢背稜が、すでになつかしく思える。
鳥首峠の先は超急坂だ。3人分ぐらいの足跡とスノーシューの跡がある。


イメージ 6
急坂を終えるとブナ、ミズナラが見られるようになる。


イメージ 7
樹間からチラリと武甲山が。


いやらしい岩場を下り、少しずつ高度を上げるとウノタワに到着だ。11:00前だが、ここで昼飯とする。


イメージ 8
小さな雪原となったウノタワ


飯を食っていると、大持山方面から女性が一人降りてきた。こちらをチラリと見たが、尾根通しにそのまま過ぎ去ってしまった。


イメージ 9
ウノタワへは、おいらの他に足跡は一人分だけ。なぜ立ち寄らないのだろう。不思議だ。


足元が雪にまみれてしまったので、スパッツとついでにアイゼンを着けた。ここから短いが急坂となるので。


イメージ 10
急坂を終え、ミズナラの林を行く。


イメージ 11
やがて地味な横倉山に到着。木の間に大持山の肩が見える。


そして大持山の肩にたどり着く。


イメージ 12
大持山の肩から。 左奥は蕨山、蕨山の右後が棒ノ折れ山、右の山続きは有間山の峰々。


イメージ 13
大持山の肩から。 左は武川岳と前武川岳、右に低く伊豆ヶ岳と古御岳。


大持山の肩で、一服していると大持山から数人のグループとやや大きめの犬が二頭降りてきた。犬がじゃれついてきた。けっこう大きかったのでビックリ。グループの人の話だと、迷い犬だそうだ。首輪に電話番号が書いてあったので飼い主に電話をし、犬を山から下ろしているのだと言う。犬は猟犬だそうだ。相当腹が減っているのだろう、おいらのザックを嗅ぎまわっていた。犬は小豆色のブチでゴールデンレトリバー似。けっこう高級な犬に見えた。グループの人が犬に声をかけると駆け寄り、そそくさと山を降りていった。

もう一服していると、雲量が増え、小雪が舞ってきた。大持山はよして、ここから下る。
妻坂峠への下りは超急坂で普段は気の重い道だが、雪が積もればかえって歩きやすい。雪の深い所を選び下ると快適に下れる。アイゼンとストックが軽快だ。
妻坂峠には、考えられないほどアッサリ着いた。


イメージ 14
妻坂峠からの武甲山


もう一度、武甲山を仰ぎ見て、雪の少ない暗い峠道を大場戸に向かって下った。

山行日:2009.1.2~1.3
コース:三峰神社(10:30)~霧藻ヶ峰(11:40休)~白岩山(14:00休)~雲取山(15:45)~雲取山荘(16:10泊)
1/3 雲取山荘(6:30)~芋の木ドッケ(7:30休)~長沢山(休)~酉谷山(11:40休)~一杯水非難小屋(14:15休)~東日原(16:15)


以前から、行きたかった長沢背稜に思い切って行ってみた。

三峰口から三峰神社へのバスは満員だった。以前なら、ロープウェイで行けたが、バスでは時間がかかる。
三峰神社から少し歩くと、奥の院のある妙法が岳への分岐がある。

イメージ 1



登るにつれ展望が開ける。
妙法が岳が下に見えてくる。妙法が岳は、高校生の時分に、クラスメートと行った懐かしい山だ。太陽寺まで歩き、ヒッチハイクで帰ったのだ。

イメージ 2
妙法が岳


霧藻ヶ峰でパンをカジリ、昼飯代わりとする。やたらに寒い。

イメージ 3
霧藻ヶ峰からは、両神山がよく見える


前白岩山で一服していると、半袖の若者が、やってきた。「寒くありませんか」と聞くと、「暑がりなもので」と答えた。(そんな訳ねーだろー)と思いつつ、口には出さなかった。「ここで引き返します」と礼儀正しく言い、下っていった。(よしよし)となぜか満足する俺。
少しのぼると、今夜泊まる予定の白岩小屋に着いた。中をのぞくと、誰も居ない。コの字型のあがりがある質素な小屋だった。枯葉が堆積していた。食事の用意をしていなかったので、雲取山荘まで行くことにした。
白岩山を越え、雲取山荘に着くと、大勢タムロしていた。山頂までの道を聞くと、凍り付いていると言う。仕方なく、アイゼンを着け、山頂に向かった。確かに凍り付いていた。
山頂では、雲が多く、ややガッカリ。寒いのですぐに退散。

イメージ 4
雲取山頂は、すでに薄暗くなりかけていた


雲取山荘はとても親切な小屋だった。新年の樽酒が振舞われていた。茶碗で三杯飲んだ。2,3杯目は自主的に飲んだ。

イメージ 5
各部屋に炬燵が用意されていた。ありがたかった。


日が暮れると東京の夜景が見えた。

イメージ 6
立川あたりだそうだ

翌朝は、6時予定の朝食を早めに出してくれた。
小屋の人に三ツドッケまで行くと言うと、あまり行く人がいないので気を付けるように言われた。暗がりの中出発しようとすると、もうすぐ明るくなるのでそれから行くように言われた。素直に従った。


イメージ 7
東の空がオレンジ色になったので、6:30に出発した。

山々がどんどんオレンジ色に染まっていく。芋の木ドッケに着いた時はすでにすっかり明るくなっていた。

イメージ 8
芋の木ドッケの山頂の先  ここからいよいよ長沢背稜に入るのだ。

イメージ 9
小さく三つドッケが見える。  あまりに、遠い。

イメージ 10
美しい尾根

イメージ 11
大倒木帯

イメージ 12
東京湾が見えた!

そして、長沢山に到着。一服する。喉が渇いたので、カルピスウォーターを飲もうとした所、完全に凍っていた!!幸い背中近くにあった水筒は凍っていなかった。鼻先と手先がジンジンする。

尾根から離れ、水源巡視道に入ると、雪が氷化し、歩きずらいことこの上ない。スピードが落ちる。
水松山の登り口を見過ごし、通過。この間、鹿が数限りなく現れる。皆二頭だ。
鈴の音が聞こえたかと思うと、酉谷山の山頂だった。鈴の音は、小黒へ向かう黒木の森から聞こえる。主はすでに下っているようだ。主と話がしたかった。この時期、小黒に下るとは、相当のツワモノに違いない。小黒周辺の様子を聞きたかった。まことに残念。


イメージ 13
酉谷山からの富士山  


時間が押してきたが、ここで昼飯とする。とりあえず掻きこんですぐ出発。相変わらず、道が凍りつき、遅々として前へ進まない。


イメージ 14
誰の仕業  鈴の主?

是非行きたかった、七跳山、坊主山も時間が押し、パス(涙・涙)。
限界の時間に近い2:15にようやく一杯水非難小屋に着いた。小屋にはお二人がいた。今夜泊まり、明日川苔山に行くと言う。
ザックからカルピスウォーターを取り出すと、ようやくシャーベット状で流れ出た。


イメージ 15
ヨコスズ尾根の樹間からは、芋の木ドッケが見えた。よくもまぁ歩いたものだと、われながら感心してしまった。


雪の無いヨコスズ尾根を下ると、東日原にはバスがすでに待っていた。

↑このページのトップヘ