山行日:2016.5.5
目的地;鳴神山カッコソウ群生地
コース:新桐生駅=桐生女子高バス停=梅田南小前バス停(8:15)~(9:10)大滝登山口(9:25)~鳴神山・桐生岳(10:40)~椚峠(11:10)~北側カッコソウ群生地~コツナギ橋(12:00)~梅田南小前バス停(12:50)=本町5丁目バス停=新桐生駅


今年はサクラソウの追っかけをやろうと決めていた。対象は、川口市安行植物振興センター、さいたま市田島ヶ原、鳴神山カッコソウ群生地、中禅寺湖のこぼれ九輪草である。今回は、鳴神山である。

鳴神山のカッコソウを調べていたら、ナルカミスミレという固有種がある事を知った。できれば、そいつも拝んでみたいものである。


新桐生駅からバスを乗り継いで梅田南小前にようやく着いた。桐生市の「おりひめバス」はどれだけ乗っても1回200円であった。乗り継ぎがあったため、都合400円であった。バスに乗っていたのは4人だけ。それにしても北関東の方々は公共の交通機関というものを使わないものだ。


梅田南小前から車道を歩く。桐生市のパンフレットよると、ここから大滝登山口まで1時間30分とある。そこまではかからないものの、長い道のりであった。暑いので日陰を選んで歩いた。


大滝登山口の大鳥居の下で休憩。梅田南小から前後して歩いてきたお方と長話しになった。伊勢崎から来たとの事。車は吾妻山の下に停めて、バスに乗って来たと。なるほど、北関東の方としてはめずらしいパターンであるなぁ。この方にカッコソウ群生地の位置などを大まかに聞いておいた。


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山道に入ってすぐ。大滝らしい。


山道と言っても広い。しかも何箇所か枝道が分岐しているが、案内の無い所もある。取り敢えず沢沿いに行けばいいのかと思い、そのように歩いた。鳴神山らしく、石仏などが現れる。ハイトスさんやたそがれさんの記事で、何とはなしに宗教色の強い山域だと認識していた。

沢音が小さくなり、幾分傾斜が強まってきた。上の方で何人かのハイカーが熱心に写真を撮っていらっしゃるようだ。ムムムッ、カッコソウ群生地か。
ロープが張られ、それらしい雰囲気なのだが、サクラソウらしきものはなし。代わりに、スミレぽっいものが結構咲いている。おおっ、ナルカミスミレか?



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スミレに見える。みんなが写真を撮っていたので一応俺も。帰ってからナルカミスミレか調べてみよう。


さらに上に上がる。どうやらカッコソウ群生地に着いたらしい。が、肝心なものが無い。最上部に数株のサクラソウがあった。ロープ際から距離があり、よく見えない。多分カッコソウなのだろう。


汗だくで稜線に出て、取り敢えず桐生岳に向かう。



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桐生岳に到着。狭い山頂に人々がヒシメク。すぐにオサラバ。



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女峰山、男体山、太郎山、日光白根山、皇海山、上州武尊山が見えた。



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山頂付近。咲いていた山ツツジはこれだけ。あとはつぼみ。ミツバツツジはかなり咲いていた。



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ショウジョバカマ。仁田山岳直下にて。腕章をした係員に教えられて。


この山には、腕章をした係員が大勢いた。皆、謙虚で穏やかで親切な方たちだった。


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椚峠付近にて。



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椚峠。ここからコツナギ橋方面に下ってすぐの所に北側カッコソウ群生地があった。



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北側カッコソウ群生地に到着。大勢の人々がいた。大滝登山口で長話をした方もいらっしゃいました。



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カッコソウ。但し、俺にはカッコソウとサクラソウの区別はつかない。


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だれかが、「カッコソウの葉っぱは丸いんだヨ」と言っていた。なるほど。


カッコソウ群生地は杉林の斜面にあった。
ここにも腕章を着けた係員の方がいたので、聞いてみた。
「ここ、杉林なんですけど、自生地なんですか?」
腕章の係員の方、
「自生地は、かつてここより下に僅かばかりあった。ここで、少しづつ増やしていった。」のだそうだ。

俺、
「白樺平さんて、ご存じですか?」
腕章の係員の方、
「あの人が、最初に始めたんですよ。」

俺、
「ナルカミスミレ、どんな花なんですか?」
腕章の係員の方、
「ムフフフッ・・・。」意味深な笑いを浮かべて。

腕章の係員の方によると、ナルカミスミレはマボロシの花なんだそうだ。ある人が、白いスミレを見つけ新種ではあるまいかと思って発表しちゃったら「ナルカミスミレ」になっちゃったんだそうだ。そして、本にも載っちゃった。真相は、色抜けしたエンレイスミレだそうだ。色抜けは花が古くなると大抵の場合するそうだ。
最後に腕章の係員の方は、ナルカミスミレは何処かに本当に自生しているかもしれないですね、とニッコリ笑った。実にナイスなオジサンであった。

もう少し聞きたい事があったが、廻りから次々に質問攻めにあっているので、心ならずもオサラバした。


コツナギ橋への道は傾斜が緩く、俺向きだった。


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道々にて。


コツナギ橋からは、また長い車道歩きが待っていた。


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道々にて。


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道々にて。



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道々にて。


梅田南小前に帰着。

朝、目を着けていた最寄りの焼き肉屋に行くも、「本日休業」の札が。
むなしくも、バス停のベンチで、菓子パンに食らいついた。


家に帰って、ネットで「ナルカミスミレ」を検索した所、かなりの数の記事がヒットした。まことしやかに語られていた。花の事には詳しくないので、何が真相なのかは俺には判断できないのだが、ナイスな係員の方の言葉には説得力があったなぁ。