山行日:2013.10.12
目的地:みー猫さんコースから小真名子山・大真名子山
コース:裏男体林道分岐(8:25)~軽石沢左岸尾根取り付き(8:40)~1790m平坦地(9:05)~推定野門道~
軽石沢~寒沢宿(10:20)~1920m薙(11:30)~富士見峠下登山道(12:15)~(12:50)富士見峠(13:00)~小(13:50)真名子山(14:00)~タカノス(14:25)~(15:20)大真名子山(15:40)~志津小屋(16:45泊)


日光修験道夏峯一行は、大真名子山・小真名子山とも、寒沢宿から北西面の難路から登頂している。25000図を見る限りとてつもない等高線の混み具合である。古賀志山さんから大真名子山の登路はそれほど困難なルートでは無いとのアドバイスを頂いていたが、それでもあの等高線密度は恐ろしい。
代替案として、昨年タカノス沢を辿ってみたが、岩壁に阻まれ敗走している。

そう言った事情が交錯する中、昨年みー猫さんが寒沢宿から富士見峠に抜けると言う常識では考え付かないコースを歩かれた。おいらは、この記録に小躍りした。このコースならば、藪との格闘に耐えればなんとかなるのではないかと。夏峯ルートとは大きく異なるが、命あってのモノダネ。「みー猫さんルート」で寒沢宿から小真名子山・大真名子山に登ってみよう。


今日も思いっきり朝寝坊してしまった。第二いろは坂はレース状態。おいらの軽自動車はレースに不参加。おなじみの裏男体林道の分岐に駐車。


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新薙登山口へ向かう林道。


軽石沢左岸尾根に取り付く。軽石沢は、下流部が御沢金剛峡、上流部が寒沢宿をかすめて寒沢薙となる。軽石沢左岸尾根は石楠花藪が相当にうるさいので、大きく南側に迂回してみた。石楠花は影をひそめ歩きやすい。高度計を見ながらそろそろ尾根に復帰しようとしたら、やっぱり石楠花につかまった。

1790m平坦地のすぐ上に左側に下っている踏み跡がある。これが推定野門道である。野門道を辿る。昨年に比べ倒木が激増しており歩き難い。倒木がきっかけとなって踏み跡が消えてしまうのではないがと少々不安になる。事実踏み跡が見つからず右往左往する場所が数か所あり。

タカノス沢を横断し、すぐに目の前の崩れかけた斜面を登る。その後も小さい涸れ沢を何度も渡る。下り加減となり、軽石沢が左手に見えてくる。今日はトコトン野門道を辿ってやろうと、目をサラのようにし、薄い踏み跡を追うも、チョットしたすきに踏み跡を失う。仕方ない、軽石沢の涸れた川床に降りよう。

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軽石沢に降りてしまった。

高度計を見ながら歩く、あれれ・・・。もう寒沢宿の高度になっているよ!おいらのアナログ式高度計は外側のリングを廻して補正するタイプ。ポケットの中でリングが廻ってしまったか?
こうなると、ヤマ勘かGPSに頼らざるを得ない。取り敢えずヤマ勘で歩く。軽石沢が白い河原になれば登り過ぎ。登り過ぎにならない内に右手の緩斜面に移る。取り敢えず磁石の方向に進む。すると赤テープと踏み跡が現れた。すぐに踏み跡が消える。ヤヤッ、判らん。またしてもGPSのお世話になる。今日も50mとない寒沢宿にアナログで到達できず。ガクッ。



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お決まりではありますが・・・。寒沢宿。

寒沢宿跡は太郎山と小真名子山の鞍部1879m標高点にある。石祠と石像、それに護摩壇がある。護摩壇前に苔に覆われた無木立の広場がある。ここに射しこむ木漏れ日は何とも形容のしようのない美しさがある。

⑦のアンパン4個入りの内2個を食ってオサラバ。高度計を1880mに合わせ、磁石を富士見峠下の登山道にセットし、出発。

やや登り加減の歩きだし。藪密度は強烈なものでは無く、並み程度。地図と磁石に首ったけ。傾斜が緩み、右手に何となく藪の少ない所が見え、そちらに移ると、


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おおっ、道ではないか!


確かみー猫さんのブログで、「衛星画像で道らしきものを発見した」とあったよな。これがそれか!まさかの道であったが、磁石の方向とほぼ一致しているので喜んで利用。道は広すぎるので恐らくは近年のものと思われた。



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そして、こんな物が現れた。やっぱりなぁ~。


やがて、一升ビンやらドラム缶やらワイヤーロープなどが散乱する飯場跡と思われる地点にたっした。このまま富士見峠下に繋がるのかと思いきや、道は消滅した。
後は磁石の方向に進むだけだ。ひどい藪に遭遇する事もなく、小谷をいくつか越えた。チョット藪がキツクなったと思ったら大きめの薙に出た(みー猫さんの記録にもあり。)。


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薙に出た。


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薙から帝釈山。この天気が続いてくれますよ~に。


薙を横断して高度計を確認。1920mであった。ヨッシャー。この高度を維持し、斜面を横断すれば富士見峠下の登山道に出られるはずである。高度計を見つつ、磁石を見つつ、藪を避けつつ進んだ。沢状を渡る時、上を見上げるとなんとは無しに人工的な感覚を覚え、僅かに登ってみると富士見峠下第一(下側)の登山道屈曲点に達した。ヤレヤレ感が漂う。
しかし、ここから富士見峠まで結構な距離があった。

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富士見峠下より小真名子山を見上げる。ゾーッとする高さを感じる。それになにやら雲行きが怪しい。


富士見峠にてピーナツチョコを食う。さて、先に進まなければ。


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小真名子の登りから帝釈山。こちらはまだ晴れている。


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小真名子の登りの途中にあった屋根だけの石祠。


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ウへっー、ゾットするワサ。下に富士見峠下の異常屈曲登山道が見えた。


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やっとこさ着いた小真名子山手前の展望地。女峰山様は晴れている。


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大真名子山・男体山はこんな按配。


連続歩きは、最早無理。要所毎にご休憩。


タカノスにようやく下って、また登り返しかぁ~。

先週、大風呂敷的計画で太郎~大真名子を予定していたが、とても無理であった事をあらためて知る。


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大真名子山到着。太郎山の真上は晴れているのだろうか?


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この光を見て、オーロラだと騒いでいた。


天気は急速に悪くなっている。時間もかなり遅くなっている。暗くなる前に志津に降りたいのだが、どうにも疲れてしまった。みー猫さんはアッサリ歩かれているし、yamasanpoさんに至っては男体山からこの山を登って女峰山に抜けているのだから恐れ入る。おいらは、タバコを吹かせてグータラに時間を潰してしまっている。

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酸っぱい木の実を2粒食って、下山開始。


急速に寒くなってきた。鎖や鉄梯子がヤケに冷たい。だ~れも居ない。寒風が身にしみる。

ヨタヨタと志津に到着。志津小屋に入ると5名ほどの人がいた。小屋の中は温かい。ぼんやりしていたらすぐに暗くなってしまった。
ヘッドランプを灯して飯、というより餅入りラーメンを食った。今夜は豪勢に餅を二つ入れた。
その後、何人かが小屋にやって来て、ほぼ満員となった。
寝袋の中でチューチューと酒パックを吸い、19:00に寝た。