山行日:2013.5.5
目的地:赤見堂岳
コース:国道112号大越川橋そば(5:30)~785m峰~980峰~1011m峰~1133m峰~石見堂岳(9:30 撤退)~往路を戻る~国道112号大越川橋そば(12:30)


月山から膨大な白い朝日連峰が見える。おいらでも登れそうな山はないかいな、などと地図を眺めていた。
赤見堂岳は何とかなるのではないかと思いはじめて、何年もたってしまった。


取りつき予定地点は国道112号線の大越川橋の僅か南側。おあつらえ向きの駐車地まであった。


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取り付き地点。擁壁・金網が切れている。駐車地もある。


駐車地にて、スキーにシールを貼り、スキー靴を履いた。
ここで思い直して、スキーを車にしまい、山靴に履き替えた。やはり、昨日の滑りではチョットなんですなぁ~。


右手の尾根を意識しながら山腹を登った。雪は締まり、潜り込みは無きに等しい。
すぐに薄い足跡一人分があった。昨日のものであろうか。少し安心。

785m峰手前に雪庇の無い所があり、ここから尾根に上がった。
785mで磁石をセット。

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ブナの森を登る。真上は晴れているのだが、お日様の方向に雲があり、薄暗い。


取り付きから杉林は無く、ブナの森となる。ブナは小ぶりなものが多い。
月山が良く見えるが、相変わらず山頂部は雲に覆われている。


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時折、陽が射す。

途中、尾根の繋がりが判りずらい所があり、赤布を2本縛りつけた。
866mの小ピークで南東に折れる。


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980m峰手前。


本コース唯一の難所が980m峰だった。
東面の雪庇が崩れ、危険な感じ。尾根上は密藪だった。西面の雪の上をトラバースしたが、何故か不安にかられ、灌木の密藪に突入し尾根上を目指す。ほぼ山頂付近と思われる所に出た。この付近だけ雪が無い。東面の雪堤が崩れて地面が出ている所を木にしがみ付きながらくだった。
ボールペンを失っていた。従って、時間経過は不詳。


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1011m峰手前の急斜面を登りきると広々とした雪原が雛壇のように続く。


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振り返ると月山が。左から湯殿山、姥ヶ岳、月山。月山山頂だけには薄雲が懸かり続ける。


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正面のなだらかな林の山が石見堂岳だろう。右が赤見堂岳に違いない。


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たぶん、赤見堂岳。う~ん、遠いなぁ~。


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雪崩。なだらかな尾根だけど、東側は歩かない方がよさそうだ。


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なだらかな尾根が続く。


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石見堂岳が近付いた。


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気持ちいいが、バテた。


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石見堂岳到着。赤見堂岳遠望。


9時30分に石見堂岳に辿り着いた。灌木と石楠花が露出している。山頂標識は見当たらなかった。
風が強い。赤見堂岳は遥か先に見えた。地図を見ようにも強風でまともに見られん。

赤見堂岳までの距離感は往復3時間以上と判断した(単なるアテズッポウ)。この先樹木は無いなぁ。風が強いなぁ。つらいなぁ。バテているしなぁ。

などと考え、ここを本日の最終地点とした。

そうと決まれば、すぐにオサラバ。風の弱い木立まで下り一服。


さて、下りましょう。
少し下ると、何と山スキー氏が登ってきた。
言葉から地元の方だなぁと思った。
「赤見堂岳までは、見た目ほど程時間はかかりませんよ」との事。ムムツ・・・。
赤見堂岳は大井沢からのほうが短時間で登れるとの事。
但し、今時分は本コースの方が殘雪が多く登りやすいとの事。
980峰は東面下部をトラバースしたとの事。
「980m峰の巻きは私のスキー跡を辿れば、楽に下れる思いますよ」の一言に、安堵した。
山スキー氏は赤見堂岳に登ると言って、去って行った。



山スキー氏の痕跡と自分の足跡を辿りながら下る。




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これは、熊さんの足跡でしょうか?


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ゴゴッーという音がした。ようくみると黒く土の出た所に動物が居った。


さて、980m峰手前にきた。山スキー氏のスキー痕を見たら、結構な急斜面だった。おまけに雪が崩れた跡まであるじゃぁないの。
イカンイカン。楽をしようとして危ない目に何度かあっている。仕方ない、往路を行こう。途中、灌木藪にハマり身動きが取れなくなる。足、手、ストックに複雑に灌木枝がからみついてくる。知恵の輪状態である。


朝付けた赤布を回収。すでに消えかかった足跡を追う。


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あれ、こんな急斜面あったけか?という斜面


急な斜面を下ると、下に国道112号線が見えた。

12時30分帰着。
アレッ、随分早いお帰りじゃぁないの!
この時、赤見堂岳への未練をヒシヒシと感じてしまったのである。