雨が降っておる。
明日の天気は、どうなんだろう。
なぜか、四国の山の事を思い出した。


四国には、実にいい山がたくさんあった。
深田久弥氏の「日本百名山」は山好きの人ならば読んだ方が多いと思う。その「後記」に百名山選定の苦悩がしるされている。北海道、東北、関東、上信越・・・と地域ごとにその選定の経緯が述べられている。ところが、四国の山に関しては、「石鎚山と剣山の二座は異議のないところと思う。」と、わずか半行の記述で終わっている。
おいらとしては、大いに異議あり!である。まぁ、選定当時と現在とでは諸般の事情が異なるので一概には言えないが。

現在感覚での、おいらの思いである。





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イザり峠からの三嶺(みうね・さんれい)。奥に剣山と次郎ギュウ。

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三嶺山頂。

一押しは、三嶺である。名頃から登るよりも、高知県側の久保影(影)からカンカケ谷経由が楽しい。稜線に出るすぐ直前にオカメ岩避難小屋があり、脇に水が湧いている。近くのイザり峠、天狗塚も美しい草原が広がっているので立ち寄るとよい。西熊山を経て三嶺までの尾根道は実に気持ちがよい。





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西赤石山。

愛媛県の法皇山脈にはいい山が目白押しである。
中央構造線のすぐ南側にあるためか、瀬戸内海から一気に1400~1700mの標高差が立ちあがっている。稜線を西に向かえば、石鎚山系につながる。

西赤石山は、アケボノツツジの名所。春は下からでもピンク色の山嶺が確認できる。山の北側、南側の山中には別子銅山の遺跡が多く残っている。足尾のような公害の痕跡は判らなかった。

東赤石山は岩がちな山。こちらもよい山であった。

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二つ岳よりエビラ山の稜線。

法皇山脈の二つ岳とエビラ山は岩稜の山。瀬戸内側から二つ岳に登った。鯛の頭付近は素晴らしい紅葉だった。エビラ山に向かったが、難路に阻まれ引き返した。



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伊予富士付近より寒風山、笹ヶ峰方面を遠望。

法皇山脈を西に進むと、平家平から笹ヶ峰にかけてすばらしい笹原の尾根が広がる。さらに西に行くと、寒風山、伊予富士、瓶が森が連なる。







さらに、さらに西に行くと石鎚山である。






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石鎚山系二の森より堂が森を振り返る。

石鎚山は、確かにいい山だった。特に保井野からのルートがすばらしかった。
保井野~堂が森~二の森~石鎚山で、累積標高差は2000mを越えるかもしれない。多分、現在の体力では日帰りできないと思う。

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二の森からの石鎚山。





とにかく、四国にはいい山が多かった。深田氏には、もう少し選定に迷って欲しかったなぁ。特に三嶺、赤石山、笹ヶ峰は何度も行ってしまった山である。
そして、今、多少の後悔があるとすれば、石立山の存在に気が付かなかった事である。多分、もう行く機会はないだろう。