山行日:2012.5.27
目的地:二子山
コース:沢入トンネル南側(7:10)~枝尾根(7:30)~第二の枝尾根(7:50)~両毛国境尾根800m付近(7:55)~1159.9m(9:00)~1320m付近・巨石庭園・桃源郷(10:00)~(10:50)二子山(11:30)~袈裟丸山登山道(11:50)~賽ノ河原(12:00)~寝釈迦(13:00)~塔の沢登山口(13:40)~国道122号(14:30)~沢入トンネル(15:00)

二子山も全国にアマタあるに違いない。今回行ったのは袈裟丸山前衛の二子山。昨年、たそがれオヤジさんがマニアックなコースで登られて知った山。次いでハイトスさんが県界尾根を辿られていた。どちらの記事も美しく、また静かな山が楽しめそうだった。ツツジ見物を兼ねて出かけてみた。
ただ、体調が思わしく無く、やや不安を抱えての歩きとなった。

現在、咳と咳によるアバラ骨痛・オウカクマク痛・腰痛が併発し苦しんでいる。50肩も完治していない。アバラ、オウカクマク、腰、肩とも全て右側が痛い。咳と合わせて虚弱な体質がモロに露呈している感じである。
そして、沢入トンネル入り口で、25000図を間違えて持ってきている事が発覚した。頭も虚弱である。「沢入トンネル」が頭に残り、「足尾」を持って来なくてはいけない所を「沢入」を持ってきてしまった。2、3日前に地図を見た時には、ちゃんと「足尾」を見ていたのだが・・・。

どーすんべぇ~。最近買った昭文社の「赤城・皇海・筑波」を道路地図代わりに持ってきていた。
取り敢えず、登りなら何とかなろう。帰りは25000図無しでは自信が無いので、一般道で下る事にしよう。

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ハイトスさんの記事にあった沢入トンネル入り口付近の金網と扉。ガタガタ揺すったら開いた。

扉の先の階段を登ると崩落止めの金網がさらに施工されていた。右側の沢の右岸を少し登ると左手から小沢が流れ込んでいた。小沢の両岸にやや急な小尾根があった。小沢を渡り右手の尾根に取り付いた。すでにハイトスさんルートからズレたようだ。小岩などがあるが、登れる傾斜である。左手から尾根が合流。尾根なりに登る。またしても左手から尾根が合流。


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800m付近。ツジが咲いていた。ここの右手に両毛県界尾根と思われる切り開きがあった。

県界尾根に至れば、あとは忠実に尾根を辿ればよいだろう。

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ツツジが散在する美しい尾根だった。

両毛県界尾根は、松とツツジと花崗岩?の美しい尾根だった。笹藪など一切無し。道も無し。松ぼっくりが無数に落果していた。この尾根、「石尾根」と呼びたいほどの石がある。どれも座るに適したほどの石。「松ぼっくり尾根」もいいかもしれない。などと、妄想に更けながら歩く。

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ツツジに目が奪われ、歩みが遅くなる。

1159.9mは、森の中。二子山か台石山かが見えたような気がした。

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やがて、三つ葉ツツジが混じりだした。

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そして、シロヤシオが!

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白と紫の競演。

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そして尾根上に沢の源流が食い込んできた。県界尾根すぐ脇の源頭部は水溜りになっていた。ハイトス氏が見たカエルの卵は、オタマジャクシになっていた。

このあたりより、得も言われぬ風景となってきた。

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天然芝と巨石とツツジ。桃源郷だぁ~!ツツジは散在程度だが、充分!

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いやはや、興奮気味にシャッターを押す。1320m付近。写真が情けないのが悔しいねぇ~。


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思わず、指で鼻を押さえた。取りあえず鼻血は出ていなかったが、咳込んだ。


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そして、二子山と台石山がハッキリと見えた。

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なんとも言えんなぁ~。

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少し下ると草原に出た。

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そして、またも春の小川が現れた。

春の小川の右岸は天然芝、左岸は都笹。もったいなくて右岸は歩けなかった。

ところが、ここで、ビール瓶の破片やら空き缶やらが散乱。どういう神経をしているのかね!

そんなこんなで、興奮気味にうっかり二子山直登コースに入ってしまった。台石山を失念してしまったのだ。トホホ・・・。

二子山の急斜面に差し掛かると、何とオッサン3名が降りてきた。まさかここで人に会うとは。あちらさんも同じ気持ちだったようで、「なんと、めずらしい事!」と叫んでおった。地元の方々だった。どこから来たのかと根堀葉堀聞かれた。「下りは枝尾根が多いのでこの尾根は下らない方がいいよ。」とアドバイスを受けた。おいらが「この尾根は最高に美しいですね!」と言うと、「だから、絶対道は作らせないんだよ!」とおっしゃった。同感である。

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二子山山頂。雲行きが怪しい。台石山はやめておこう。

二子山山頂はシロヤシオが開花の準備中。都笹と岳樺の疎林が美しい所だった。ここで昼飯とした。
取り敢えず、腰の痛みは激減していた。咳もさほど出ないので、マイルドセブン1mmgを吸ってみた。いきなり咳込み、アバラとオウカクマクに激痛が走った。咳の後は、おぇーッとなるのだ。
誰も居ないので助かった。

ここからは薄いながら踏み跡があり安心して進めた。

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そして、最後の散り際のアカヤシオを拝む事ができた。

袈裟丸山登山道にはアッサリ着いた。袈裟丸山に行く予定は最初から無い。登山道を下る。賽ノ河原では多くの人々が休んでいた。大半は折場口に向かうようだ。おいらは塔の沢コースを下った。すぐに小奇麗な避難小屋(極小小屋・水場直近)を通過。
相輪塔に下ってみたが、樹木が茂り良くわからん。お隣の寝釈迦による。

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寝釈迦

とっとと下りたいが、足に疲れが。寝釈迦の前に赤い吸殻入れがあったので、思わず1本吸ってしまった。ゲホゲホいっていると、団体さんが降りてきた。タバコをもみ消して出発。

トボトボト歩き、塔の沢登山口に到着。結構な台数の車が停まってる。バスの運転手が手持ちぶたさにタバコを吸っていた。

舗装道を下り、国道を登る。沢入トンネルは遠かった。


二子山をめぐる両毛県界尾根は、予想を遥かに上回る別天地であった。天然芝と新緑とツツジと巨石と春の小川の取り合わせは絶品であった。