山行日:2011.12.18
目的地:中尾根、仁田山
コース:落合(6:50)~栃ノ木入沢出会(7:20)~中尾根640m付近(7:40)~807m付近(8:10)~下の林道(8:30)~1121m付近(9:00)~有間峠(9:10)~仁田山(9:40)~日向沢の峰中央峰(10:20)~(10:30)日向沢の峰南峰(11:10)~長尾丸(12:40)~槙の尾山(13:20)~仙岳尾根~落合(14:40)

先週行った栃ノ木入沢の右岸に中尾根なる長い尾根があった。取り付きさえクリアできれば何とかなりそうなので行って見た。以前、疲れとスズ竹藪で回避した仁田山にも是非立ち寄ってみたかった。

今日も落合観光釣り場の駐車場には一台の車も無かった。
栃ノ木入沢出会で中尾根に取り付こうとしたが、岩に鎧われ取り付くシマも無い。栃ノ木入沢に入り、取り付き場所を捜してみよう。沢沿いの道を少し登ると取り付けそうだった。さて、薮入りか。と思ったら、なんと廃林道が中尾根に向かっているではないか!杉の間伐の残置に隠れていたが、左手に林道が伸びていた。ムフフッ・・・。楽に取り付けそうだ。調度、堰堤の2基目と3基目の中間あたりだった。

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杉の残置を乗り越えると、おあつらえ向きの林道が。林道を登り、中尾根に乗った所でで林道とおさらば。左手の中尾根に楽に取り付けた。しめしめ・・・。ツイテルねぇ。

廃林道は640m付近で中尾根に合流。すぐに廃林道は中尾根の東山腹に向かったので、ここで林道を捨て、左手の中尾根に乗り換えた。
道は無いが、時折薄い踏み跡などがある。鹿道か。歩くに全く不自由しない。

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807m付近よりバラ尾根を見る。

807mより緩く登り、再び急斜面となる。潅木を掴みながらの登りだが、密藪と言う事も無し、とりたてて、問題なし。

下の林道にややアッサリ目に到着するも、眼前には擁壁が立ちふさがる。登れる所はないかと、取り敢えず林道を西に向かってみる。ヤマ感である。

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すると、なんと林道支線が中尾根に向かっているではないか!

この支線林道を辿ると簡単に中尾根に復帰できた。今日はツキ過ぎじゃぁないの!支線林道はなおも中尾根の南側山腹に絡みつくように着いていたが、おいらは中尾根に乗って歩いた。

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こんな倒木もあったが、問題無し。快適な登りとなる。

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潅木尾根となる。

上の林道直下の乾いた砂利に苦しむものの、アッサリと上の林道に出る事ができた。中尾根は、バラ尾根以上に登り易かった。

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上の林道を右へ進み、すぐそこの有間峠へ行った。

有間峠からは、有間ダム、東京のビル、埼玉新都心のビル、スカイツリーが見えた。

有間峠から仁田山へ向かった。以前は凄いスズ竹の道だったと思うが、今日はスズ竹の勢いが全くない。ここいらのスズ竹は、いったいどうしたのだろうか?

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勢いの無い、スズ竹道を行く。秩父大平山とそっくり。

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仁田山到着。

仁田山は想像通り雑木に覆われた山だった。展望悪し。そして、意外な事に3叉路になっていた。磁石で方向を確認。磁石は右の道と左の道の中間を指していた。ムムッ。恐らく、左は林道へ出る道だろう、と思い右の道を歩き始めた時。右の道からカラン、カランとカウベルのような音が近づいてきた。ムムッ、嫌な予感。身構えていると、大型犬が2頭こちらに走ってきた。おいらの姿を見ると、激しく吠え立ててきやがった。アンテナが首の所に立っている。猟犬だな。おいらは、コラーッ!と大声をあげた。すると犬は10m程後退した。しかし、吠え続けている。ウーム困った。道は狭い。噛まれたくないなぁ。おいらは、心ならずも左の道に進んだ。しかし、これは正解であった。道は主尾根に復帰し林道をかすめて着いていた。う~ん、ツイテイルよ。犬のおかげだ。それにしても、あの道は何処に行くのか・・・。浦山に行く道なのか?

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日向沢の峰の登りでバテてきた。これから下るワンコ蕎麦状態の都県境の尾根。中央奥が棒の折れ山。

途中、高校生らしき団体が下ったきた。何処から登ったのか聞くと、浦山大日堂~仙元峠~三つドッケ~一杯水泊~日向沢の峰だそうだ。ヨシヨシ、正しい青少年達である。おいらは嬉しかった。ここいらの山で埼玉側から登り埼玉に下る人に会ったのは足尾のRR氏以来だったから(有間峠往復は除く)。しんがりには、年配の顧問の先生?が控えておった。

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浦山側。この鉄塔群は浦山川流域を歩く際の重要な目印である。正面は大持山。

バテた上に、凍った雪が現れてきた。かなわんなと、思ったら日向沢の峰中央峰に着いた。

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都県境の尾根に到着。ここいらは明るい尾根だ。

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日向沢の峰南峰。ここは富士山の展望所でもある。

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雲取山、芋の木ドッケ、三つドッケ。

日向沢の峰から見る三つドッケは締まらないねぇ~。やはり埼玉側から見ないと。三つドッケだけは「奥多摩」に捕られたくない。あくまで埼玉の山であって欲しいのだ。

時間は早いが、ここで昼飯としよう。この先は、密林だし。いつもなら何組かタムロしている場所だが、今日は誰もおらん。

充分休んだ後腰を上げる。

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日向沢の峰の下りは、急な上、凍った雪があった。イヤな下りだった。

一旦、大きく下ると雪は消えホットした。しかし、尾根は登り下りが多く、下りワンコ蕎麦状態となる。この尾根、ワンコ蕎麦尾根と名付けよう。モタモタと歩いていると、高速のアンチャンに抜かれた。アッと言う間に見えなくなった。

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棒の折れ山は、まだまだ遠い。

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時折、杉林から開放される。

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薄暗い長尾丸に到着。疲れが出てきたワイ。

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時折現れる雑木林は、おいらの好みである。

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そして、ようやく槙の尾山に到着。

予想外に時間の貯蓄ができた。しかし、予想外に疲れもした。棒の折れ山は間近だがアッサリ諦めた。

仙岳尾根の下り始めは判りづらい所だったが、赤テープが乱れ打ちされ、問題なくなっていた。とは言え、急斜面をヘッピリ腰で下る。しばらく下ると林道に出る。林道をオッサンが鈴を鳴らしながらさまよっていた。何処へ行く気なのかねぇ。
林道を突っ切ってなおも進むと、防火帯なのか、広い切り開きになる。

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白い変なものが立っていた。広葉樹の植林のようだ。お忙しそうですな。

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この尾根のポイント。超急斜面の切り開き。35°越えと思われる恐ろしい所。35°越えの恐ろしさはスキー経験者なら判ると思う。

写真では判らないが、兎に角凄い急斜面である。落ち葉が堆積しておる。今日はその下に巨大な霜柱があった。う~ん、どうにもならん。落ち葉の上のグリセードしか無いワサ。靴底を滑らせて下る。足元は深雪ではなく、深落ち葉。ズリズリと下る。そして、見えない段差で転げ落ちた。
落ち葉の急斜面は3段ある。さすがに、3段目の上で道が右手に回避している。そして、ひとつ隣の尾根に出る。ここに棒の折れ山→の標識が登りの人の為に建っている。ここがポイント。この標識の左手に落ち葉の堆積した判りずらい薄いトラバース道がある。ここに入らなければならない。真っ直ぐ尾根沿いに下れそうだが、トラバース道が正解だ。兎に角判りずらい所だ。
トラバース道を進むと、やがて3段目の落ち葉の超急斜面の下に出る事ができる。見上げると、とても下れそうにないのである。
その後は、いたって平和な尾根となる。

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明るいうちに、落合観光釣り場に帰着できた。

今日も疲れはしたが、楽しい歩きができた。とりあえず、今年の有間川周辺の山はこれでお仕舞い。
所で、2011年度版の昭文社の地図を見たら、消えた道がいくつかあった。
  ①大ヨケの頭~落合
  ②広河原谷~北尾根~蕎麦粒山
  ③シゴー平~三つドッケ
①は超急斜面で、歩く人が居なくなったら通行できなくなるかもしれない。貴重な道である。現在、林道から下は健在。
②は以前歩いた時には、下部で全く道型が見えなかった。中間上部で一工場谷方向から道が上がってきていたが、一工場谷を歩いた限り相当する道は見つからなかった。影響は少ないと思われる。
③通行者が減れば、このルートを辿るのは至難になると思われる。早い時期にもう一度歩いておきたいと思った。