山行日:2011.8.3~8.4
目的地:庚申山、石塔尾根
コース:8/3銀山平(12:50)~一の鳥居(13:40)~七滝~庚申山荘(15:10)
8/4庚申山荘(5:00)~庚申山(6:20)~1745m(7:20)~オロ山(8:00)~沢入山(9:30)~中倉山(10:20)~仁田元沢の林道(11:40)~銅親水公園(12:30)~間藤駅(13:20)

庚申山から石塔尾根を下ろうと思って2年がたってしまった。その間、天候不良を理由に3回程中止している。そろそろ、行っておかなければ。今回も天気予報はパットしないが、ダメ元で行く事にした。

8/3
りょうもう号は小学生の時、衝撃的に現れた。地味色の東武鉄道の中で、ショッキングピンク一色のりょうもう号がおいらの街を走り抜けたとき、小学生の間で話題となった。「オレは見た」「オレの方が先に見た」と。しかし、りょうもう号が現れて40年間、乗った事はなかった。
この度は、りょうもう号に乗ることも楽しみであった。デザインは一新され、スマートな感じになっていた。しかし、インパクトは以前に比べれば遥かに低下している。乗ってしまえば、いやにノロイただの特急列車であった。
相老で渡良瀬渓谷鉄道に乗り換えた。こいつも、ノロイ。一両編成の車両にはオネイチャンのアテンダントが乗り込み華やいでいた。

通洞で下車。食堂を探すが見当たらない。オバチャンに聞くと、少し歩いた所にソバ屋があるという。ソバ屋で冷やしタヌキソバを食った。
駅に戻り、ヒマそうなタクシーに乗った。

銀山平は予報通り、ドンヨリ空。ヤケに蒸し暑い中を歩き始めた。林道はジャブジャブ水が流れていた。すぐに、足が濡れる。
林道が砂利道に変わる所に2台の車があった。ここは、侵入禁止。特権を得てやってきたのだろう。特権の横行する世界はろくな所ではない。

このあたりで、汗ダク状態。気温はさして高くなさそうだが、やたらに蒸す。いつ雨が降ってもおかしくない。

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汗ダクで、一の鳥居着。ポンジュース500mlが、瞬く間に空になった。


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七滝に寄る。但し遊歩道は破壊され、橋桁が転がっていた。

今日の行程は2時間半。楽勝と思っていたが、とんでもない。蒸し暑さに体力が消耗していった。鏡岩など名勝が続くが、それどころでは無い。早く小屋に着きたい。

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庚申山荘に到着。先客無し。

小屋前の階段に腰を下ろし、早速ワンカップとバターピーを頂く。そして、文庫本を読む。

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のどかな時間が過ぎていく。

5時に晩飯。サッポロ一番醤油味+サトウの切り餅、シーチキン、トマトスープでお仕舞い。布団を敷いて、寝るしかない。この後3名が到着。
夜間、小屋のデッキに出ると鹿が2頭、草を食んでいた。そして、豪雨が降ってきた。




8/4
4時起床。外では雨だれの音がする。う~ん。帰ろうか。
デッキに出ると、雨は降っていなかった。昨晩の豪雨が木々から落下する音だった。同宿者もデッキに出てきた。そのうちの一名は先日前白根で会ったオニイチャンだった。無事、錫、日帰り往復ができたとのこと。本日は、皇海山往復だそうだ。がんばりますなぁ。

さて、出発予定時間はすでに過ぎている。どうすんべぇ。曇天、蒸し暑さ。どうも積極的になれないのぉ。とりあえず雨具のズボンだけはいて出発。

険しい道に直ぐにバテル。お山巡りコースなどとんでもない。汗ダクで庚申山を目指す。

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ようやく、遠くが見える所にきた。早く雨が降り出せばいいのに、と思いはじめる。

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何はともあれ、庚申山に着いた。この先に展望地があるようだが、この天気では行っても仕方ないだろう。

さて、ここで。決断せねばならない。帰るか、行くか。秋にでもまた来よう。帰ることにした。
くだり初めてすぐに左手にテープがあった。たそがれオヤジさんが教えてくれた目印だ。ふらふらと目印に誘い込まれるように、薮入りしてしまった。こうなったら行くしかあるまい。磁石をセット、高度計を合わせた。

シラビソの森で全身ずぶぬれとなった。靴もすでにカポカポいっている。ダン広の尾根は嫌だ。磁石にクビッタケ。踏み跡など直ぐに失ったワイ。鹿道を辿る。何かの弾みで高度計を回してしまった。シマッタなぁ。仕方ない。磁石のみに頼る。

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ようやく庚申山を下りきったようだ。ここを1745mと仮定し、高度計を合わせなおす。

オロ山の登り。テープなど全く見かけなかった。部分的に背丈を越える笹となるが、穏やかな性質で、踏めば皆倒れる。ただ、上半身は風呂上り状態。時折、踏み跡様のようなものが現れる。
やや急な斜面が現われ、石楠花が混じる。右に回避するとヒョッコリ、オロ山に到達した。

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オロ山山頂には、「明大ウォーキング'81」があった。'81といえば、おいらが社会人になってすぐのころ。30年で、ようやく明大ウォーキングに追いついた気がした。なんと生長の遅いことよ。

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オロ山山頂から黒檜岳~三股山の尾根が見えかけてきた。天気は良いほうに推移しているようだ。

オロ山山頂には石楠花がやや繁茂。ここも右手に回避。するとはじめてテープを目にした。そして、明確な踏み跡が現れた。踏み跡を辿る。しかし、急な下りで見失う。笹の繁茂を踏み倒し強引に下る。全身スブ濡れだぁ~。

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オロ山を下りきった。ここより、笹は矮小化。踏み跡もさらに鮮明となる。

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沢入山が見えてきた。こっちから見るとそんなに急なんかい!

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仁田元沢の源頭部。美しいねぇ。

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それに引き換え、松木川側は、厳しい表情。この対比が何ともいえんなぁ~。

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沢入山到着。以前来た時は、字が全く消えていた。そう言えば、誰かがマジックで記入したとあったよな。

沢入山まで来れば、もう大した登り返しも無いし、藪も無い。天気も回復傾向に見える。群馬県勢の皆様がアタックしている搭の峰が見える。あれが出川源頭岩峰群か、などと、いちいち感心しながら歩いた。肝心の庚申山、スカイ山は一向に顔を出さない。

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いい感じの石塔尾根。

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半月山と社山が見えてきた。

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岩場に咲く花。徒然さん、名前教えてください。(この前教わった、シモツケが庚申山に群生していました。)

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中倉山が見えてきた。
中倉山にも山名板が設置された。足尾のRR氏がマジックで山名を記した石はなくなっていた。誰も来ないので、ズボンを下ろし下半身を乾かした。たいして、乾かなかった。
ここで、大休止。なっちゃんリンゴ味が飲み干された。残るは、水筒の水1L。
13時30分には間藤に着きたい。予定想定時間より30分遅れている。

1499.5mで磁石と高度計をセットし直す。ハイトスさんのように最後まで石塔尾根を辿る事はできないので、南下する。1240m付近からは尾根を離れ、テープに導かれ仁田元沢に向かって南東へ下った。上久保沢の少し上流で仁田元沢の林道に下りついた。滑滝のように水の流れる林道を下る。コンクリートの林道はヌメリを帯び、足が滑る。クソッタレ!電車に間に合わなくなるヨォ~。


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水道橋から。鹿が2頭仁田元沢を渡った。



間藤に急がなければ。炎天下の車道をひたすら歩いた。


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中倉山を振り返る。ハイトスさんはあそこから登ったのか。スゴイねぇ。

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振り返ってみれば、今日一日楽しかった。



間藤駅は晴れていた。駅で、ずぶぬれの下着を取り替えた。美人車掌は、おいらが何故ずぶ濡れなのか、わからなかったろう。足の裏がフヤケテ痛い。

山行のきっかけを頂いていた、たそがれオヤジさんにお礼を申し上げます。