山行日:2011.5.14
目的地:燧ケ岳
コース:御池(9:00)~広沢田代(10:00)~熊沢田代(10:50)~(12:10)燧ケ岳・俎グラ(12:50)~御池(13:30)

ここの所、体力不足がモロに露呈している。GWに予定した燧ケ岳もまた体力不足からパスしてしまった。昨年も天候や日程の折り合いがつかず、久しぶりに燧ケ岳の登頂が果たせない年となった。このまま、燧ケ岳と疎遠になると、山スキーとも疎遠になる可能性が高いと思った。新潟が曇り/雨から晴れの予報に変わった。ならば燧に行こう。

GWに御池の様子だけは見ておいた。近年に無く残雪が多かった。しかし、ここのところ、暖かい雨が続いている。どうなっているのだろうか。

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御池駐車場。やはり、雪は激減していた。GWの時は、雪が多いと感じたが、現在は例年並みより僅かに多い程度か。天気は快晴。

御池では、数組が出発準備をしていた。おいらは、全ての組が出発した後にシールで出発。通常10:00位までは締まった雪の上を歩けるのだが、今日はノッケから緩い雪の歩行となった。すぐに急斜面となる。電光型に登る。軸足側(下側)の雪が崩れズルリと滑る。そして、スキーが後ずさり。あわててストックで停める。そんな事が3回程。前を行く御夫婦もシール登行で苦慮している。
おいらは、スキー後ずさりで、ついに転倒。肩に激痛が走った。立ち上がれないよ。なにか様子がおかしい。これまでこのコースでスキーアイゼンを着けた事はなかったが、装着してみた。たいした効果は無かった。これ程の軟雪にアイゼンが効くとも思われないナ。御夫婦は、スキーを脱ぎ、スタコラ登って行かれた。あっという間に姿が見えなくなった。
おいらは、スキーを担ぐのは大嫌い。重すぎる。スキーは雪面に着いていてくれさえすれば、重量の大半は地面が受け止めてくれるのだ。担いだ瞬間、スキーの重量は人体を通してから地面が受け止める。なので、シール登行に固執した。進む速度は極端に遅くなった。
昨日までの連日の雨のせいで、水分をたっぷり吸い込んでしまったのかな。そしてまたまた後ずさり。そして転倒。肩へのダメージが蓄積されていく。

風が強めに吹いている。
風が吹けば水分の蒸発が促され、気化熱により雪温は下がるはずである。雪温が下がれば水分の粘度があがり、雪は崩れにくくなるはずである。場合によっては、雪面が氷化する事も考えられる。などと、妄想するも、そんな事は起こらず、相変わらず足元はおぼつかなかった。

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妄想を繰り返しているうちに、広沢田代に着いた。何組か休んでいた。

広沢田代より左手に進み、ピークを巻こう。標高が上がったせいか、雪の崩れは激減した。妄想の理屈とは、無関係であろう。多少ピッチが上がるが、知れたものである。

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いつもより、多めに左に巻いてます。

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燧がチラリと見えてきた。左下には東田代が見える。巻いている奴は、おいらばかりではない。

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ほぼ巻き終わり。まだあるのぉ。

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熊沢田代着。後方を振り返る。大杉岳、アイコマ方面。怪しげな雲である。

風が強いので、疎林で休憩。今日もまた、バテてしまったなぁ。最後の急斜面で雪が緩かったらイヤだねぇ~。

気を取り直して、出発。
疎林を抜けるといよいよ最後の急斜面がおでました。雪の崩れは多少あるものの下とは大違い。安心した。
やがて、紅色の砂で覆われた斜面となった。こんなの見るの初めて。黄砂の一種か?

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おおっ。多くの人々があえいでいる。おいらは、立ち止まる時間が長くなった。

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尾瀬沼が見えてきた。もう一息だ。

雪は、山頂直下まで繋がっていた。

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山頂着。目の前でビールを飲んでいたオッサンが「ご苦労さん」と一言。おいらの顔は余程バテていたのだろう。

山頂には20人位いただろうか。半分はスキーヤーだろう。
急激に雲量が増えだした。展望はあるが、クッキリとはいかなくなっていた。至仏山の山の鼻コースは雪切れになっていた。尾瀬沼はほんの一部に湖面が覗いていた。

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昼飯を食い終わる頃、辺りは暗くなっていた。

まずいなぁ。気がつくと、山頂にはビールを飲んでいたオッサンのグループとおいらだけ。あわてて、シールを剥がし、滑降。

重い雪。板を強引にぶん回す。すぐにバテル。脇に新たなオッサンが滑り込んできて「磐梯山は見えますか?」と聞かれたが、「知らん。」と言ってすぐに滑り出す。無木立ち斜面はすぐに終わり。熊沢田代に着くと小雪が舞ってきた。ムムッ。どんどん下る。樹林帯の急斜面・弩グサレ雪に悩ませられる。幸い、雪はやんだ。

御池ロッヂ寄りに帰着。
次々に人々が降りてくる。
そして、小雨が降ってきた。
御池田代で春の尾瀬を堪能しようと思っていたが、この雨ではねぇ。
「開山」でオオモリの裁ちソバを食う。
山王峠を越えると、再び晴れ上がった。