山行日:2010.12.12
目的地:牛立久保~旧正丸峠
コース:皆谷バス停(7:45)~笠山(9:10)~堂平山(10:10)~剣が峰~白石峠(10:50)~大野峠(11:40)~カバ岳(12:00)~(12:30)牛立久保(13:20)~道迷い~虚空蔵峠(13:50)~旧正丸峠(14:30)~正丸駅(15:20)


旧正丸峠から牛立久保間が、未踏になっていた。僅かな区間だが、何故か気になり、行ってみた。この区間だけだと余りにも短いコースになってしまうので、これまた未踏の笠山・堂平山に登り、目的地を目指した。
結果は、道迷い3回。「登りわんこソバ」に苦しんだ。

「登りわんこソバ」は、当ブログに時折書き込みをして頂いている「俺様様」のオリジナル(であろう)表現である。この言葉には、甚く感動を覚え、無断使用させて頂いた。

東武東上線小川町駅には、大勢が下りた。駅前に何とかマラソンの無料送迎バスが横付けされていた。おいらが乗る「白石車庫」行きはまさか混む事はあるまいと思い、タバコを吹かせていたら、とんでもない。次から次へと登山者が乗り込んでいく。あわてて、タバコをもみ消しバスに乗った。乗ってさらに驚いた。バスの運転手は、うら若き女性であった。女子高生がバス会社の制服を着ているよう。イーグルバスはやるときはやるねぇ~。
皆谷バス停で、10人近い団体と、おいらが下車。バスを降りる際に、チラリと運転手さんの顔を見たのは、おいらだけではあるまい。いいねぇ~。

バス停の植え込みのそばに腰を下ろし、焼きソバパンとコロッケパンを食った。そうこうしている内に、団体さんは出発していた。
おいらも腰を上げ出発。バス停前の便所に、「笠山登山口60m先→」とあった。笠山登山口から入山する。民家の脇を登る。と、すぐに道に迷った。お墓の前で行き止まり。上に見える車道に出てみた。とりあえず、車道を上の方に行ってみる。すると「外秩父七峰縦走、ハイキングコース」の白い立て札があり、これに従う。前半はこの看板にお世話になりっぱなしとなる。いかんせん、細い車道が多く、どこを歩いているのか良くわからないのである。

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舗装道路を歩いていると、対岸の尾根(大霧山方面)と山上集落が見えてきた。朝日地区だろうか。

山上集落が点在するこの地域にはこの手の道が多いようだ。
ひとしきり歩くと、アズマヤがあり、先行の団体さんが朝飯を食っていた。なるほどねぇ~。

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舗装道は続く。分岐でまごつく。

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民家の生垣に咲いていた。色物の少ない季節。

やがて、登山道が現れ、本格的に登るが、またしても、車道に出たりする。

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浅間山が見えた。

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日光連山が見えた。男体山は白い筋のみ。雪は少ないようだ。日光白根山だけはポツンと白くなつていた。

結構な登りが続き、笠山に着いた。この笠山、ここが本当に頂上なのかと言う所にある。すぐそこに、もっと高い所がある。

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もっと高い所には、笠山神社があった。

この神社、歴史が古く、源頼朝が奥州追討の際に社殿改造・神領御神体を寄贈した事に由来すると書かれていた。この山の東面は武蔵武士団の本拠地がゴロゴロしている。頼朝が気をつかったのだろうか。

笠山を降ると、またしても車道が。すぐに山道となり、杉林を登った。上から自転車が降りてきた。ムショウに腹が立ち「こら~っ」と叫んでしまった。蹴飛ばしてやろうかと思ったが、「すいませ~ん。」と言ってきたので、こらえた。

やがて、芝生のような所に出た。

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両神山が見えた。奥に白い連山がチラリと見えた。八ヶ岳か。

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天文台のある堂平山山頂。公園化し、車道が山頂に達している。

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長沢背稜から甲武信ヶ岳方面が見える。武甲山が小じんまりと佇んでいる。

堂平山から車道を歩く。すぐに、山道が右手に分かれ、ここを辿る。超急斜面を登ると、ピークに「東大地震観測所」があった。ピークを降り、再び急斜面を登ると剣が峰に着いた。山頂は無線施設に占領され、金網の傍らに石碑が、悲しく佇んでいた。

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石碑には、右から
摩利支天
剣ヶ峰大神
オオヤマツミの命
とかかれていた。そしてその傍らに、御札があった。
「平成十八年、奉修行武蔵国剣ヶ峰入峯、天下泰平如意祈願、十二月吉祥日、那智山青○○寺」
この御札は良く見る。那智山青○○寺をあとで調べてみよう。○○の所は、達筆過ぎる事と消えかけている事で判読できないのだ。

剣ヶ峰の降りは異様に急で道も判然としない。道が途絶えたが、下に車道が見えたので強引に降った。剣ヶ峰の駐車場に降ってしまった。ヤレヤレと云った感じ。ルートが良く判らなくなったが、右手に砂利道があったのでそちらを辿った。しばらく行くと、さらに右手からオッサンが下ってきた。どうやら、そちらに正規の道があったようだ。
山道を辿ると、白石峠に到着。車道が交錯している。アズマヤで一服。くだんのオッサンは川木沢の頭に向かってしまった。アララ・・・。その道、超長い木段が続いているのをご存知であれば良いのだが・・・。

おいらは、川木沢の頭は車道で巻いた。さらに車道で高篠峠をやり過ごす。すると、バイクのオッサンが「大野峠はこの先ですか?」と聞いてきた。「この先は、白石峠ですよ。大野峠は、今来た方ですよ。」と答えた。オッサンは「そうですか。」と言い、そのまま白石峠に向かった。しばらくすると、バイクのオッサンは舞い戻って、大野峠の方へ走り去った。兎に角、道は複雑だ。
車道から山道へ入り、木段を登る。やはり、木段を避けることはできなかった。丸山分岐を過ぎると、登山者で賑わった。大野峠にも多くの登山者がタムロしていた。
ここから、車道脇の登山道を辿る。ようやく、雑木林にありつく。

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カバ岳に到着。

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カバ岳付近の雑木林より、堂平山と笠山を確認。結構歩いてきたなぁ。

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明るい雑木林は好きなのだ。

小ピークから西に尾根が派生している。この尾根が正丸峠に繋がる尾根ではないのかなぁ、と思うが道は南に下るのみ。

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そんな事を思いながら歩いていると、ようやく牛立久保に着いた。ここから、正丸峠に向かうのだ。

牛立久保は単なる分岐点と思っていたが、違っていた。

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牛立久保は尾根を西に僅かに下った所で、潅木が茂る平坦地だった。そして、湿っていた。

おいらは、湿った平坦地が好きなのだ。そして、雑木林も好きなのだ。他人はどう見るか判らないが、おいらとしては、別天地的場所だったのだ。

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地面が湿っているので、倒木をベンチ代わりとした。そして、昼飯とした。一時間近く居座ってしまった。あれほど多かった登山者は、ここには立ち寄らないのか、誰一人やってこなかった。
おいらだけが好みの場所ではないようだ。動物たちがこの場所に集まって来るようだ。動物が地面をひっくり返した跡がやたらと多かった。

気がつくと、先ほどまでの青空が無くなっていた。思い腰を上げた。牛立久保から杉林を抜け小さくピークを巻いた。下りとなる。

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武甲山が近づいた。

道が悪くなった。笹が被り始めている。倒木が尾根を塞いでいる。おかしいな。と気がついたが遅かった。奥武蔵にあって一般道が藪めいている所は殆ど無い。ここで、初めて地図を見た。どうやら一本北の尾根に入っているようだ。このまま下っても虚空蔵峠に出られるかもしれない。が、やめた、1/50000図では自信が無い。元来た道を登り返す。ここの所、道迷いが多すぎる。本日3回目。
やはり、小ピークを巻いたのがいけなかった。巻かずに行くのが正解。薄い踏み跡の誘惑に負けていたのだ。

またまた、車道に出て虚空蔵峠に到着。北側の尾根を見ると、ここまで戻って来るのは大変そうに見えた。やや新しい石祠の裏に登山道があった。急な木段の地獄道であった。小ピークに登り詰めると、先に小ピークが見え、木段を登る。登ったピークに展望があるわけではない。ただ、「関東ふれあいの道」の石盤があるのみ。人の往来は皆無なので、ふれあいもままならない。



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まさに、「登りわんこソバ」状態。もうたくさんだヨー。と叫ぶ前に小ピークと木段という「わんこソバ」が椀につがれてしまうのだ。

旧正丸峠に着いたときは、ホッとした。わんこソバは終わったのだ。低い山なので、あっという間に下る事ができる。

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きれいに飾られた石仏を過ぎると、国道は近かった。