山行日:2010.11.21
目的地:谷川岳
コース:西黒尾根入り口(7:30)~鉄塔(7:40)~ラクダの背(9:20)~ザンゲ岩(10:20)~トマの耳(10:50)~熊穴沢避難小屋(休)~天神平(13:10)


仕事は4連休。秩父の熊倉山~酉谷山~矢岳を1泊で計画するも、晴れは続かないとの予報に変化した。22日は雨マークも出ている。この時季、雨に降られたら辛いなぁ、と思い、アッサリ計画変更。
白銀の谷川岳を見に日帰り山行となった。

真冬の谷川岳は、チトやばすぎる。おいらの実力では、年内が精一杯。それも新潟に晴れマークが出ているときしかチャンスは無い。11/21は北関東・晴れ時々曇り、新潟・晴れ、の予報だった。

関越道の鉛直線上に赤い満月が浮かんでいた。赤城Pで出すものを出し、焼きソバパンをかじった。下牧から谷川岳が見えた。雪はあるようだ。天気も良さそうだ。モクロミ通りに事は進んでいる。

ロープウェイの駐車場に車を停めた。スキー用のアンコ入りズボンに着替え、大嫌いな革の登山靴を履いた。足を入れた瞬間、また一段ときつくなっている様な気がした。アイゼンをリュックに入れ、ストックを握り出発。
車道を進み、西黒尾根入り口へ。落葉したブナの大木の道をゆっくり登る。
すぐに足の親指が痛くなった。6月頃足の親指の爪がポロリと剥がれた。まるでカニの甲羅のように。昨冬痛めつけられた親指の爪が夏に剥がれ、中から薄く可愛らしい爪が現れたのだ。今では、その爪も元通りの厚みとなっていた。この靴、捨ててやろうかと思ったのだ。

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樹間より谷川岳が見えてきた。雪は思いのほか少ない。純白とは程遠いではないか。

後ろからオッサンが登ってきた。半袖のシャツを着ている。ピッケルをリュックに着けていた。寒くないのかねぇ。半袖とピッケル。こいつに抜かされても仕方ないワイ。

上から巨大ザックを背負った若者達10名近くが元気に降りてきた。上の状態を聞くと「アイゼンでガシガシ歩いてきました。」との事。なるほど、上には雪があるのか。少し嬉しくなった。

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ラクダの背より。ウ~ン、雪が少ないねぇ。アイゼンでガシガシって本当かね。

ラクダの背をやり過ごすと、急な岩場となる。このあたりで雪が凍っているとイヤだなと思っていたが、雪は殆どなし。対岸の天神尾根スキー場にも全く雪は見えなかった。岩場でストックが邪魔になり、リュックにくくりつける。

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氷河痕跡付近。

氷河痕跡からザンゲ岩付近には凍りかかった雪など現れた。アイゼンの跡があった。が、今は多少硬さが緩み、アイゼンは必要ない。雪も多くは無い。それよりも足の親指が痛いのだ。上から半袖ピッケルのオッサンが降りてきた。さすがに上着を羽織っていた。自分の鈍足に愕然とするも、セーターと半袖、ストックとピッケル、身なりからして実力差は歴然としていた。

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多少雪が増えてきたが、問題なし、と言うか、少々ガッカリ。

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肩の広場に着いた。この頃よりガスに巻かれる。

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山頂着。

山頂はガスの中。
ご夫婦らしき方がいるのみ。彼らはオキの耳に行くか行かないかで迷っているようだ。おいらは、タバコを一本吹かせてオサラバ。

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新装なった肩の小屋に鐘がかかっているのを確認。

肩の小屋にかかっている鐘は、北千住駒草山荘(山道具屋)のご主人が谷川連峰の各小屋に寄贈したものである。霧の日などは、和田アキコになり代わりこの鐘を鳴らして頂きたい。北千住駒草山荘は今は無い。天山の寝袋・チロリアンシューズなどは使いつぶした。最後まで残っていたホーローの水筒に昨年穴があいた。30年使用。

鐘を一つ叩いて、おさらば。

足の親指の痛さに耐えかね、予定変更で天神尾根を下ることにする。ちなみに、今履いている革靴は舶来品である。駒草山荘の焼印の入った革靴に憧れを持っていた時季もあったが、買うチャンスを逃していた。買っていれば、まだ現役であったと思う。

肩の広場を少し降りると霧は無くなったが、国境稜線には群馬県側から雲が押し寄せその姿は見えなかった。

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俎グラにガスがかかる。雪の着いた俎グラはとても美しいので、残念だ。。

足の親指が痛く、ギクシャク降る。何人かに抜かれる。熊穴沢避難小屋で昼飯とする。
外に出ると、天気が回復していた。そばにいた陽気なオッサンが、「こんなもんですなぁ。」と言った。
「そうですなぁ。」

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天神平手前より。

泥だらけのズボンでロープウェイに乗り、下山。
時間が早かったので、一の倉沢に寄った。


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一の倉沢に行くと、またも稜線にガスがかかつていた。しかし、ここはガスがかかっていたほうが、より陰鬱に見える。これは、この谷に限ってホメ言葉である。日当たりが悪いのか、ここだけは、いくらか雪が多く見えた。