昨晩は、遅くまで飲み、あやうく終電に乗り込んだ。
早起きは到底できるわけが無い。
そんな訳で、今日は嵐山町の菅谷館跡と杉山城址を訪れた。嵐山町は京都の嵐山ではなく、埼玉の「らんざん」町だ。

菅谷館は鎌倉時代に活躍した畠山重忠公の住まわれた館(城)だ。


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入り口には立派なノボリがはためいていた。奥に博物館と研究施設が見える。


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菅谷館跡は、城域ほぼ全てが残されている。

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ウソっぽい復元施設が無いのが良いところ。但し、公園化した所が多い。奥に土塁が見える。


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秩父平氏、畠山重忠の像

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西の郭に咲く梅

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ほのかな香りがした。

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南の郭の背後に都幾川が流れる。西に奥武蔵の山々が望める。どうしても山に目が行ってしまう。

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本郭

城見物の後に「埼玉県立嵐山史跡の博物館」に入館した。100円です。
「男衾三朗絵詞」の展示に見入ってしまった。実物を見たい。
展示内容は質素だが、「比企城館史跡群」の調査が生真面目に行われていると感じられた。
ここで得られたパンフレットの一つに「戦国期城郭の最高傑作・杉山城」があった。最高傑作のうたい文句に惹かれ、杉山城址に行く気になった。勿論、今の今まで杉山城の存在は知らなかった。




周辺をグルグル廻り、ようやく見つけた。
山の上にある嵐山町役場の一つ北側の小山に、杉山城はあった。中学校の裏山が杉山城址だ。小さな山城だ。
全山城郭で、一部発掘調査後に埋め戻された所もあるようだが、その保存状態は驚くほど良い。
発掘調査の結果、山内上杉氏に属する城の可能性が高いと言う。文献にも無い城だそうだ。

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案内板には「急峻な」とあるが、決して急峻な山ではない。


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しかし、幾重にも築かれた郭の遺構はすさまじい。


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無名の城跡としてはめずらしく、城域は刈払いがされ歩きやすい。それにしてもすごい切岸だ。私有地だそうだが、ありがたい事だ。


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切岸の間には深い空堀がある。


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本郭付近


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本郭跡を下り、大手口に戻ると、春の花が一株咲いていた。

杉山城は期待以上のすばらしい遺構だった。





発掘調査では火災の跡が発見されたそうだ。落城したのだろうか。
杉山城の歴史は埋もれてしまったが、「戦国期、最高傑作」として再登場したのである。

杉山城址の保存と文献にる歴史調査の進展を期待したい。
「埼玉県立嵐山史跡の博物館」さん、がんばってください。