山行日:2008.10.12
目的地:唐松岳
コース:八方池山荘(泊6:40)~八方池(7:30休)~唐松岳(10:10休)~
    八方池(12:30休)~リフト

2006.10.9に同じコースで唐松岳を目指したが、前日までの大雪で下の樺の先で敢え無く敗走した。その時の反省から、今回はスキーストック、アイゼン、油を塗りたくった革靴を準備し出かけた。

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2006.10.9の八方尾根からの五竜岳と鹿島槍

八方のゴンドラ乗り場に着くと、小雨が降っていた。リフトを乗り継ぎ、八方池山荘に宿泊した。早速ビールを飲もうとリュックを開けると、中がビチャビチャに濡れていた。ムムムッと思いながらビールを探し出すと、何とアルミ缶に穴が開いていた。ガックリ。アイゼンの歯が当たっていたようだ。2/3に目減りしたビールを飲み干し、ザックの中の物を乾かした。幸い宿泊者が少なく、この事件に気づく者はいなかった。

翌日6:00に飯を食っているときは、ガスが深く、何も見えず、ガックリ。しかし、出発する頃には急速にガスが切れ、五竜岳などが見え出した。しかし、雪は全く無い。ガックリ。おいらの重い装備はどうするのさ。

歩き出すと、白馬三山などが次々にガスの中から現れた。あっという間に快晴となった。
紅葉の盛りは過ぎているようだが、陽が当たると、山裾のもみじが美しい。五竜、鹿島槍もはっきりみえてきた。一昨年の景色とはまるで違うが、雪がなくてもメチャクチャ寒い。

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五竜岳と鹿島槍の揃い踏みだ。

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八方池手前に残っていた僅かな紅葉と白馬三山

八方池に先着の人が二人いた。三脚カメラを固定し、池のさざなみが納まるのを待っている。お決まりの構図ながら池に映し出される白馬三山や不帰ノ険は美しい。素人のおいらもバカチョンを押しまくってしまった。(出来栄えはイマイチ:悲しい現実)

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八方池と不帰ノ険   何が悪いのか美しく撮れないのが悲しい。

写真家のお二人はまだまだねばっているが、寒さのせいもあり、陽当たりを求めて出発する。下の樺を過ぎ、尾根の側面を行くようになり一昨年敗走した場所に達した。何のヘンテツも無い所だった。丸山ケルンとおぼしき所を通過すると、ザレたトラバースとなり、唐松山荘に到着。黒部川対岸の山々が見える。休まず、山頂へ向かう。

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唐松岳山頂からの剣岳。

とにかく、遠望が利く。剣岳など、八峰、大窓、小窓、チンネなど細部に渡ってよく見える。見えた山で名前が確認できたのは、白馬三山、剣、立山、薬師、水晶、槍、穂高、五竜、焼山、火打、妙高、乙妻、高妻、八ヶ岳、甲斐駒、北岳など。そして、富士山が八ヶ岳と南アルプスのはざまからニョッキリと顔を出していた。フォッサマグナの谷の先に富士山があるのだ。
おじいさんが寒さのためか、ギクシャクした動きで山頂を下っていった。おいらも寒さに耐えられなくなり、帰途に着く。降り始めると、後から後から人が登ってきた。登り優先なので道を譲っていると、寒さのせいか、おいらもギクシャクしてきた。最後までギクシャク下った。八方池周辺は、観光客と登山者でごった返していた。リフト乗り場につくと、30分のリフト待ちであった。足で下る気力はすでに失せていた。ストックとアイゼンと革靴がむなしい。